親友その1が朝に思うこと。
朝、清々しいほどに互いに告白し合うバカップルを発見。
普通に後ろから見れば、美男美女で羨ましいんだけどなー…
「おはよう、バカップル」
あ、村山さん、超不機嫌。
おかしいなぁ、僕はハルカよりも村山さんと早く出会っているのに←
村山さん…もとい、ヤンデレ状態のやんちゃんを後目に、ハルカに、今日はアニメの話を振ってみる。
ハルカと村山さんの間の真後ろに居る僕からすれば、2人の仕草や表情が丸わかり。
村山さんはそりゃもう分かり易くハルカの腕にしがみつき、
ハルカは…おい、話が支離滅裂だぞ。
何だ、「披露宴の戦友がうまし」って。「ヒロインの親友が」までしか解読出来ないぞ、この馬鹿☆
…よし、これ以上居るとやんちゃんがまた僕に何かしてくるから止めよう。
この前なんか、ハルカの取り扱い方(真っ白なはずの紙3枚に裏表びっしり)を書いて机に入れてきてびびった。てか、恐怖だった。まじで。
適当に理由を付けて離れる。本当に僕ってば良い奴←
…ハルカの下駄箱にラブレターが無いか、ちょっと見てから行こう。
あ、今日は無いや。
やったね、僕もだよっ☆
ハルカが、(´・ω・`)←な顔で席に着いたので、絡みに行く。
「ハルカー」
「…なに、高田」
ちょっ、ハルカまで素っ気ないとか、泣いちゃうぞ!
まあ、朝はいつものことなので、気にせず話を繋げる僕。
「今日の英語の和訳見して?
村山さんから愛情たっぷりに教えて貰ったんだろ?」
はい、来ました~ハルカくんのニヤリ顔。
いや、どや顔か?
「…うん。
雛に感謝しながら写すなら、貸してあげる」
「勿論ですとも」
ニコニコ顔でノートを取る…と、ピタリと止まった手。
「…やっぱり駄目」
あ…これは、絶対村山さん…いや、やんちゃん降臨したエピソードがある感じですね、分かります。
と分かれば、聞くほか無いだろ。
「何なに?やんちゃんがノートの隅に落書きしたとか?」
「…………違う」
やだ、僕ちん正解じゃん←
やったねハルカくん!なんてからかっていると、鳴り出す予鈴。
頬が赤く色づいたバカップルの片割れにあっさりした別れを告げ、席に着く。
「…あ、高田君おはよー」
挨拶したのは、隣の席の倉本さん。
「おはよー、倉本さん。
ちなみに聞くけど、英語の和訳ってした?」
「ちょっとー誰に聞いてるの?
勿論してません!」
あっけからんに話す彼女は、このクラスでも上位常連の人。
そして、
「やっぱりかー
ハルカ、見してくれなかったんだよねー」
ほら、好意バレバレ。
ハルカの名前を出すだけで、恋する乙女の表情。
…やんちゃんと違って、普通にデレてる←
「…仕方ないでしょ?あんなに溺愛してる彼女からのメッセージ付きなんだもん!」
あ、さっきの会話、ばっちり聞いてますねw
分かり易い人だなー…
「ねぇ、倉本さん----」
「席着けー授業始めんぞー」
「ごめ、高田君、後でね!」
英語の準備をし出す、僕と彼女。
どうやら、僕にはラブの神様は着いていないようですw