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五百文字の小説

約束の日

作者: 銭屋龍一

「そば六でぇーす。天麩羅蕎麦お持ちしましたぁー」

 蕎麦の出前を頼んだ覚えはなかった。しかし、丁度昼時でもあったので蕎麦もいいかと、金を払い受け取った。そして、ずっ、ずっ、と喰った。うまかった。

「テキサスでぇーす。シーフードピザをお持ちしましたぁー」

 ピザの出前を頼んだ覚えはなかった。しかしまだ小腹が空き加減だったので、デザートに丁度いいかと思い、金を払い受け取った。そして、ガツガツと喰った。うまかった。

「アンジェリーナです。ラザニアと烏賊のカルパッチョをお持ちしましたぁー」

 イタメシの出前を頼んだ覚えはなかった。しかし、少し早めのディナーも悪くないなと思えたので、金を払い受け取った。そして、むしゃむしゃと喰った。うまかった。

 腹はもうパンパンだった。

 四人目の客があった。

「鈴木一志さんですな。全宇宙養人協会の田村と申します。あなた様が次の全宇宙養人セリ市に出品されることが決まりました。おめでとうございます。さぁ、ご同行願います」

 つまらぬ人生ではあったが、最後にうまいものをたらふく喰ったので、これで、もういいかと思い、言われるままに出品用の籠に入った。

 高値がつけばいいなと願いながら籠の中で眠りについた。

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