新しいクラスへGO!
こんにちは、四宮スノウです!
今回は、花恋目線です!
それでは、小説の世界をお楽しみください!
『これで、第60回入学式を終わります』
ようっやく!!終わったぁーー!!
もうただ長いだけの話を聞かなくて済むぅ!!
『新入生の皆さんは、先程お配りしたクラス名簿に従って教室に向かってください』
あ、そっか。
さっさといこーっと。
花恋はそうつぶやいて、教室へと急ぐのだった。
〜数分後〜
「えーーっとぉ…あれ、ここどこ!?」
花恋は迷っていた。
それもそのはず。
花恋は、方向音痴、いや、かなりの方向音痴なのだ!!
自分の家でも迷うし、海に行こうとして山のほうに行こうとしたことだってある。
だから、まだ2回しか来たことのないこの学園で迷わないなんて無理がある。
「このまま教室に行けなかったらどうしよう…」
ぽつりと本音がこぼれた。
そんなときだった。
「なんじゃ、迷ったのか?」
という少女の声が聞こえたのは。
いや、少女じゃない。もっと幼い、子供だ。
驚いて振り向くと、そこには予想した通りの幼い子供がいた。
でも、普通じゃない。
なぜなら、女の子は学園で制服ではなく赤い布地の着物姿だったからだ。
「えーーっと、あなたは誰?」
花恋は女の子が怪しすぎて名前を聞いてしまう。
「わらわか?わらわは幸子。座敷わらしじゃ」
座敷わらし。見た者には幸運が訪れる、家に富をもたらすなどの伝承がある妖怪だ。
さすがの花恋もそんな簡単に信じられない。
「それ、ほんと?普通、座敷わらしって家に現れるんだよね?学校に現れるなんて聞いたことないけど?」
と、座敷わらしの幸子ちゃんを質問攻めにした。
それを聞くと幸子ちゃんは笑い出した。
「ははは……。家にいる者だけが座敷わらしではないんじゃぞ?」
「な、なるほど……」
座敷わらしの幸子ちゃんが言うなら、そうなんだろう。
なんとか花恋は納得した。
「それより、教室に行きたいのではなかったのか?わらわでよければ案内するぞ」
ーーあ、そうだった!
教室を案内してもらえるなんて嬉しいことこの上なかったので、
「はい!お願いします!」
と返した。
それを聞くと幸子ちゃんはニッと笑って言った。
「それでは、まいろうぞ」
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それではまた!