脅威と謎
「「「謎の男ぉ?」」」
蓮くんが話したのは、わたしたちにとって予想外だった。
「…ああ。そいつに、首輪をはめられた後からの記憶がないしな。恐らく、そいつだろう」
な、なる、ほど…?
『ねぇ〜。首輪ってこれじゃない〜?』
突然口を、いや、クチバシを挟んだのは、自称謎生物のフクロウ、モモイロだった。
自身の携帯に転送された画像を、みんなに見せる花恋。
そこには、赤い宝石のようなものが埋め込まれた首輪らしきものがあった。
でも、その首輪らしきものは燃えてしまったのか、ところどころ焦げ跡や燃えた跡が残っている。
「ーーああ、多分それだ。ただ、なんで焦げてるんだ?」
肯定しながらも、首を傾げて見せる蓮くん。
「ああ、それはだな…」
月也くんが、言葉を途中で切り、こちらを意地悪な目で見た。
ーーあ…。
「ーーわたしが、燃やしました」
消え入りそうな声を発した花恋。
「…ほ、ほんとぉ?」
「まじかよ?」
「…!?」
澪くん、夢牙くん、蓮くんがその言葉に目を見開いた。
信じられない、という気持ちが、かんっっっぺきに顔に出ている三人衆。
「えぇ〜とぉ。…どゆこと?」
可愛らしい仕草でこてりと首を傾げながら、花恋に問う澪くん。
ーーきゅん。
いやいやいや今のはあんなに可愛い仕草をされたらときめかない人はいないわけでけっっして恋愛感情があったわけではありませんのでお気になさらずいやいや嘘じゃないですホントです信じてください(以下略)
「えーーとね…。わたし、酒呑童子なの。でーー」
「いやいや、待てよ!?なんでオレたちがそれを知ってる前提なんだよ!?」
せっかくの説明は、夢牙くんに遮られた。
あれ…?
言ってなかったけ…?
「知ってたんじゃなかったっけ…?」
思わず首を傾げる花恋。
「いや、知らねえよ!!初耳だわ!!」
夢牙くんから鋭いツッコミが入る。
ぐ、ぐふっ…。
みぞおちに、言葉の槍が刺さった…。
「夢牙の言う通りだよ〜。僕だって知らないもん」
夢牙くんの言葉に同意する澪くんは、ちょっと不服そうな表情だ。
「…俺も初耳だが」
蓮くんまでもが夢牙くんに同意の意思を示す。
うう…。
「ご、ごめんなさい…!」
体を90°に折り曲げて謝罪した花恋だったがーー。
「いや、謝れとは言ってねーぞ!?」
「謝り癖があるんじゃない〜?」
「…俺も、澪に同感だ」
なぜか三人衆は居心地が悪そうに顔を顰めた。
「〜んーと、この首輪が花恋ちゃんの力で燃やされたとして…。どうして、蓮はあんなふうになったんだろ〜?」
澪くんの言葉に、みんなは顔を見合わせたーー。




