怒り【side一条蓮】
こんにちは、四宮スノウです!
今回は一条蓮視点です!
彼に忍び寄る不穏な影…。
それでは、小説の世界をお楽しみください!
「…ちっ、なんだよあいつ…、俺に指図するとは…」
『あいつ』。つまり新入生の神楽坂花恋のことだ。
あいつの態度が気に食わなくて気に食わなくて仕方なかった。
ただの平民の人間のくせに、一条財閥の御曹司に文句を言ってくるとは。
あいつの家を潰してやりたい。
そんなどす黒い感情が心の中に波となって押し寄せる。
それに、俺の言ったことは間違ってない。
実際夢牙の奴は落ちこぼれだ。
西園寺家の恥晒し。
無能。
能力のない屑。
夢牙が散々陰で言われているのをよく知っていた。
でも止める気にはならなかった。
うちの家に傷がつくのが嫌だったから。
うちの両親も夢牙に近づくな、馬鹿が移ると言ってた。
だから悪口を言ってる奴らを止めたら、親に夢牙と関わりがあることがバレる。
それが嫌だった。
でも、俺も夢牙の陰口を言っていた奴らと一緒になってしまった。
悔しい思いが込み上げる。
視界がぼんやりとしてきて、慌てて目をこする。
くそっ、なんで夢牙なんかのことで俺が泣かなきゃなんねえんだよ…。
ぎりりと歯を食いしばる。
はあ、気分転換でもするか…。
そうすればあいつのことなんて考える必要がなくなる。
〜数分後〜
「あ゛〜〜〜、全っぜん切り替えらんねえ!!」
俺は憤っていた。
くそ、夢牙のことが頭から離れねえ。
なんでだよ…!
そう考えていたときだった。
後ろに人の気配を感じたから、振り返るとーー
ーーそこには黒いフードの人間の男がいた。
「誰だよ、お前…!?」
思わず声を上げる。
男は口を吊り上げて笑い、
「さあ、誰だと思う?」
と言った。
ーーゾクっ。
全身に鳥肌がたった。
顔も、青くなっているのが見なくてもわかる。
何もんだ、こいつ…!!
さっき人間だと思ったけど、取り消す。
こいつ絶対、人間じゃない。
「なんの、用だよ…!」
怯えているのがバレないように強めの口調で言った。
「そんなの簡単。君の心を支配しに来たんだよ」
恐ろしいことをさらっと言う謎の男。
そして、彼はフードをめくった。
そこにはーー。
ーー真っ赤な目があった。
真っ赤な目と言っても、月也みたいな綺麗で澄んだ色じゃない。
それは濁っていて、色がちらちら、ゆらゆら変わっているように見えた。
どこか不気味なのにーー
ーー目を、離せなかった。
目を、離さなきゃ。
これは見てはいけない。
そうわかっていても、目が離せない。
そしてだんだん頭がぼんやりしてきた。
なんだ、これ…。
頭がぼやぼやして、考えがまとまらねえ…。
そしてその感覚は、なぜか気持ち良くもあった。
「さあ、おいで。何も考えなくて済むようになるよ」
その男の言葉に、足が勝手に動き出す。
そっちに動きたくなくても、一直線に男の方へ行ってしまうのだ。
男の前で、足が止まる。
そいつはにぃっ、という音が聞こえそうな不気味な笑みを浮かべた。
そして手を伸ばしてくる。
その手には、不自然なほど大きな銀色の首輪があった。
中央には赤い宝石が埋め込まれている。
考えなくてもそれが危険なものだとわかった。
でも、やっぱり動けない。
くそっ…、どうなってんだよ、これっ…!
カチャリ。
首に装着された不気味な首輪。
なんだこれと思ったときだった。
「!!!!!!????」
頭のの中が漂白剤でも使ったかのように真っ白に染まった。
そのまま、どんどん意識が薄れていく。
意識を失う直前に聞こえたのはーー
「あは、あははははっ!ひひ、ひひひひひひひ!!!」
ーー自分の声とは思えない笑い声だった。
次回、花恋たちに危機が…。
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それではまた!




