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代表取締役、転生する

こんちは、ぱん太郎です。

はじめて投稿します。優しいコメントを待ってます。きびしいのは待ってません。


『初めまして、わたくし会社の代表をしております石野いしの あきらと申します』



いま述べた通り、おれの名前は石野輝。しがない派遣会社の代表、つまるところ社長をやっている。

今日は新しい派遣先を開拓しにやってきた。今日はイベントの運営を行なっている会社が相手だ。派遣先あっての派遣会社であるので、是非仕事を頂きたいものである。



『遠いところ御足労ありがとうございます。どうぞおかけください』


『失礼します』


お互い腰をかけ、早速仕事の話をはじめた。





…………





相手先からの帰り道。もう日もすっかり暮れてしまった。今日は満月で、月明かりがきれいだ。



結論からいくと、仕事をもらうことはできた。

しかしもう少し貰える金額をあげてもらえたら、というところだ。

最近は最低賃金ばっかり上がって、受ける仕事の単価はそのままで、結局会社の取り分は少なくなるばっかりだ。

ふと立ち止まって、天を仰ぎおっきなお月さんに呟いた。



『あー、もっと景気のいいときに産まれたかったぜ』





ビカビカビカパリパリパリ





『なんだ!?空が眩しい…視界が…』



突然、空に輝く月がバカみたいに光出して、視界が捻じ曲がっていくようだ。

咄嗟に目を瞑り、地面に身を屈め身体を守るように這いつくばった。





………






「もしもーし、生きてますかー??」


女の声が聞こえる。這いつくばっていた身体を起こし、顔をあげ、そして目も開けた。


あたりは真っ白で何もない空間。目の前にはへんてこな服装に髪の毛がピンク色の変な女が立っている。


「こんにちはー、そしておめでとうございます!あなたは私にお願いをした人の丁度1億人目です!どんどんぱふぱふー」



…さっき咄嗟に頭でも打ったのか、それとも夢でもみているのか。

目の前のヤバそうな女に何も言い返せず、口をあんぐりとあけ、固まっていると女はさらにこう続けた。



「そういえば自己紹介がまだでしたね。わたしは月の女神ルナちゃんでーす。ういーす。」


「1億人記念にあなたの願いを叶えちゃいまーす。いえーい!」


「えーと、あなたのお願いは…景気のいいときに生まれたいか。ご機嫌なお願いだねぇ」


「イージーイージーまかせんしゃい。ちょうど私が管理してる世界に高度成長期の日本みたいなのがあるんだわ。」


「それではいってみましょう!レッツ異世界転生!」


パチン!



頭のおかしそうな女が指を鳴らすと、おれは光に包まれた。


『お、おい!ちょっとまて!なんだよ、異世界転生って!ふざけんなよ。だれも願ってねえよ!ただなんとなくつぶやいただけだろ!元の世界にかえしてくれ!!』


「おーのー、それはむーり。この世の事象はすべて不可逆。もう元には戻れませーん。」


「あたらしい世界で頑張るよろし、ばいばーい」



『ふざけんじゃねえ!だいたいお前なめてんのかその喋り方!ちょっとまてよ!おい!』



叫び声むなしく、月の女神ルナとかいうふざけた奴は光によって見えなくなり、またあたりは眩い光で満たされてしまう。





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