少女には向かない作業。
少女としては、向いてほしい作業。
5月4日。
今日は百均に行った。
お気に入りのカッターを守るためのトップコートと単語カードを買った。
トップコートは色々あり過ぎてどれが一番いいのか分からなかったから、一番量が多そうなのを買った。
買った後に気付いたが、このトップコートは45秒で乾くという代物らしい。
一時、45秒でなにが出来る?的な曲が流行していたと思う。
今のところ友人はいないが友人に、
「45秒で出来る?」
とマウントを取られても
「トップコートが乾くんでしょ?」
誇らしげにマウントを取り返せる権利というのを得た。
思いがない収穫だった。
家に帰って早速新しく僕のパーティーに加わった戦力で長老(カッター氏)の鎧に磨きをかけた。
正直、長老(カッター氏)みためになんら変わりはない。
手に持った時の感触も変わりはない。
だが僕が新しい戦力君に求めたのはきっと安心感だけだ。
ああ、きっと、ああ。
だが欲張って一番多そうなのを買ったので戦力君の体力が十八分の一ぐらい余った。
過去の自分に助言したい。
量と多少の安心感は捨てろと。人間なら黙って品質と多大な安心感を買えと。
だが残ってしまったものは仕方がない。
先生にペアを組めと言われ、僕がいつも一人余るのもしょうがない。
残り物同士、残り物同盟を戦力君と組むことにした。
同盟を組む際に、同盟を組んだ証として僕の手の爪と戦力君を交えるという行為をした。
だがここで僕の属性であるADHDグレーゾーンの多動が発動された。
声優とよあそびならぬ、水道水と手遊びを常日頃から無意識に行っている僕は無意識のトップコートを剥がしてしまうというものだ。
この事実が今日一番の収穫かもしれない。
僕はトップコートができない。
「僕はトップコートを保てない」でもいけるかも。