第3話(裏)気を取り直して!
——私は暗い路地裏にいた。
すると、黒い革の手袋を纏った右手がすっと目の前に現れる。
その手の中にはサイレンサー付きの拳銃が握られていた。
向かいあって拳銃を向けてくるのは小柄な男である。
自分の鼓動と息遣いが鮮明に響く。
冷や汗が頬を伝い、その雫は茶色のライダースジャケットの胸のところに落ちた。
男はゆっくりと親指で安全レバーらしきものを上げる。
なぜか、私の身体は動かない。
そして男が何かをしゃべる。
しかし遠くの方で音がしているような感じで全く聞こえなかった。
そして男は人差し指を拳銃のトリガーにかける。
サプレッサー奥の発光とパスッという銃声。
それだけはとても生々しく鮮明であった。
そこで世界は暗雲に包まれた。——
目を開けるとそこには石造りの壁が迫っていた。
下には硬いベッド、体には白い布をかけて、横になっている。
「はあはぁはあはぁ・・・」
心臓がバクバクといっている。
「はぁー・・・この世界の初夢がこれって・・・。」
上体を起こし、右手で乱れた髪を軽く整える。
温かい光がベッドの側の窓から降り注いでいた。
窓には窓ガラスがはめ込まれていた。
ここは町の宿屋である。
昨日はとりあえず一番近くの町にやってきた。
そこで最も宿屋らしい、というか「やどや」と大きな看板を掲げていたここに来た。
「とりあえず今日は・・・町の探索か」
まずはやることを三つに絞る。
一つは物価の確認、もう一つは職の確認、最後はこの世界の解説をしてもらえる仲間探しである。
手持ちのお金がどれほどのものかもいまだわかっていない現状、知っておかないと危険である。
また、それがわかればいつまでに職を得ておかねばならないかもわかる。
そしてそれらを教えてくれる仲間を探すのは急務である。
そんなことを考えながら、せっせと身支度を整える。
寝るときに着ていた白のインナーを一度脱ぎ、ブラジャーをつける。
このブラジャーはこの世界に来た時に身に着けていたもので、白い生地に花柄の刺繍、中央にリボンがついている私のお気に入りだ。
そしてインナーを着なおし、椅子に掛けられた茶色のライダースジャケットを羽織る。
最後に巾着袋と鞘がついているベルトを着けて支度は完了である。
「よし、行くか!!」
昨日は変な青年と会ったが、気を取り直して。
今日から、本当の私の新しい生活が始まるのだ!
―この時の私は、あの青年とあれほど関わることがあろうとは夢にも思っていなかった。―
今回も読んでいただきありがとうございます。昨日も投降したのですが、なんと!今日確認すると評価のところにポイントがついていました!文章評価3pストーリー評価3pです!!うれしい。
このポイントがつけてくださった人にとっては悪い評価なのかいい評価なのかはわかりませんが初のポイントとして、私にとっては最高のポイントとして認識しております。こうゆう細かいものが私にとっては励みになりますのでどうぞ時間がある方はコメント・評価・お気に入りお願いいたします。




