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翼の証明Ⅲ ~種の方舟~  作者: ニンジン
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■第10話:失われし聖域 ~ the lost sanctuary ~

New Cast デメテル

少し間をおいて、5人は一言ずつ呟いた。

リヨン 「もう何が現れようと驚かないと思っていたんだけど・・・。」 リヨンは笛を握りしめて震えていた。

ジニー 「これは間違いなくノーム族の誰も見たことがないですねぇ・・・。」 ジニーは上を見上げて眼鏡をかけたり外したりしている。

アポロ 「これが親玉だって言うのかよ?」 アポロは納得いかないかのように首を振った。

ジル 「こんなの幻覚よ。きっとそうよ・・・。」 ジルは自分の顔をつねったり叩いたりしている。

シュウト 「はぁ・・・。こいつは参ったよ。降参だね。」 シュウトは赤く充血した目を見開いている。


5人の目に映っていたのは、ノームの村の近くで遭遇した巨大なサンドワームよりもはるかに大きい『大樹の化け物』であった。

大樹の化け物は、これまで見てきた植物の化け物のように四方に触手をウネウネと伸ばし、その触手の先からひと目で魔の胞子だとわかる紫色の粉を飛ばしている。紫色の粉は触手が振り回されるたびに空中を飛び交い、粉が大量に落ちている近くの地面も紫色に染まっている。地面には大樹の根のようにも見える太い管が無数に伸びており、管は地中の養分を吸い取っているかのように脈をうっていた。そして、人間であればちょうど心臓に位置する辺りに大きな窪みがあり、その中に禍々しい紫色の光を放つ金属の『四角い箱』のような物体が見えた。

シュウト (やれやれ、結局また『アーク』かよ・・・。アークは1つじゃなかったってことか。この大樹の化け物は、何かの拍子にアークを飲み込んじまって、突然変異で魔の胞子を生み出すようになったってわけだ。)

シュウト以外の4人には知る由も無かったが、事実はシュウトの考えたとおりであった。この大樹の化け物は、アークから少しずつ漏れる、科学技術の負の遺産、『毒光ゾーク』により汚染され続け、この大樹海の中で魔の胞子をまき散らす存在へと変異していた。おそらく想像もできないほどの長い年月をかけて、このような呪われた存在へとなっていったのであろう。

シュウト 「どこもかしこも紫色だな。こいつはまるで魔の胞子精製器だ。」

リヨン 「そうか・・・。風が吹くと魔の胞子が空高く舞い上がって、風に乗ってガイア中に、遥か北のハイディ村までも飛んでくるんだ。」

アポロ 「こんなに遠くから飛んでくることなんてあるのか?」

ジル 「それに、こいつにも意思があるというのかしら?」

ジニー 「ノームの神もこれを見たらきっと驚くに違いありません。」

大樹の化け物の周りには、植物の化け物や円盤が集まってきていたが、命令が無いのか、なかなかリヨン達を襲ってこなかった。

5人がしばらく大樹の化け物を見上げていると、無機質で低い声が聞こえてきた。

声 「人間達よ。聞こえるか?」 重々しい声が5人の頭に響いてくる。

リヨン 「うげ、やっぱり声が聞こえてくる・・・。」

低い声は間違いなく目の前の大樹の化け物から発せられていた。最上部には目や鼻や口のような窪みがあり、大樹の化け物はその窪みを変化させて表情を作れるようで、小さな5人を憐れむかのような表情で見下ろしていた。

シュウト 「ふん、聞こえているぜ。お前の名は『デメテル』なんだろう?ああ、面倒な自己紹介はいらねぇぜ。一体なぜこんなことをする?」

デメテル 「我の名がわかるのなら、我の目的もわかるはずだ。お前達はこれから先も我の子を喰らい尽くすのだろう?」

アポロ 「我の子だと?」

ジル 「私達の食べているのはドーリアよ。」

ジニー 「え?ちょっと待って?ってことは、もしかして・・・。」

リヨン 「ひょっとして・・・。」

一同 「この大樹の化け物がドーリアを生み出した!?」

デメテル 「そうだ。お前達人間は、この世界に存在する我の子を食べているのだ。」

シュウト (なんてこった!ようやく全てがつながったぜ。ドーリアこそが人間の食糧危機を避けるためにデメテルが生み出した答えだったのか。ドーリアがガイア中に自生してからもデメテルはマザーとして存在し、この大樹海の中で稼働し続けていた。そして、長い間、毒光ゾークや、それを閉じ込めたアークなんてものを始末できずに、日々ドーリアを食べ続ける人間に対して考え方を変えてしまった・・・。)

デメテル 「お前達は我の子を毎日捕食する。初めはそれが正しいと思っていた・・・。だが、我も同じ、この星から命を授かったもののひとつ。我とお前達人間と何が違うというのだ。」

デメテルはずっと哀しんでいた。デメテルはずっと怒っていた。デメテルはずっと人間を排除したいと思っていた。

その思いは1つの意思となり、ついにデメテルは偶然にも大樹海に現れたアークを体に取り込み、それを利用して体内で魔の胞子を生み出したのだった。

シュウト (もしかすると、このアークは昔の人間が始末に困ってこの樹海に棄てたのかもしれん。まったく、なんてことをしてくれたんだよ・・・。)

シュウトは全てを理解したうえで語り出した。

シュウト 「デメテルよ。これは俺個人の考えなんだが、聞いてくれるか?科学者が言うには、えらく非科学的なことで笑っちまうけどよ。」

デメテル 「言ってみるがいい。」

シュウト 「人間は生きることを星の神様に許されていると思うんだ。」 

デメテル 「なぜ許されるというのだ。我は人間を許すことはできない。」

シュウト 「理由なんてないさ。人間が許されたのは、きっと人間が自我や理性をもち、ガイアの生き物を無差別に殺さないからさ。」

デメテル 「無差別に殺さないだと?嘘をつくな!」

シュウト 「嘘じゃないさ。人間は死を哀しむことができる。泣くこともできる。相手の痛みを感じることができるからこそ、そのぶんわがままが許されるんだ。」

デメテル 「そんな理屈が認められてたまるものか!どこまでも勝手な生き物よ。死してその罪を償うのだ!」

シュウト 「過ちの償いはしなきゃならないんだろうな。でも、今の時代の人間には罪は無いと思うんだ。それに、反省するには多くの時間だって必要だ。」

デメテル 「時間など無い!今すぐにだ!」 デメテルはシュウトの言葉を打ち消すかのような低く大きな声を轟かせた。

その威圧的な声は、普通の人間であればその場から逃げ出したくなるほどの迫力であった。

シュウト 「皆、悪いな・・・。俺が勝手な意見を言って化け物を挑発しちまったかもしれん。」 シュウトは他の4人に頭を下げた。

ジニー 「シュウトさん、『わがままが許される』だなんて、初めて会った時のように乱暴な意見ですねぇ。ですが、ここまで皆さんと一緒に来て思いました。私もシュウトさんの意見に賛成ですよ。」

アポロ 「シュウトの言うとおりだ。人間は過ちを犯すけどな。でも、過ちと認め、それに向き合い、反省することもできるんだ。」

ジル 「確かに、ドーリアをめぐって命を奪い、奪われ、今日もガイアのどこかで誰かが泣いてるわ。でも、それが悔しいからこそ、私達は生きていることにも感謝しているのよ。」

リヨン 「どうやらお前は魔の胞子をばらまくだけで、涙は流せないようだね。そんな奴にただで殺されるわけにはいかないよ。」

デメテル 「ここは我の聖域、逃げられると思っているのか?お前達に待っているのは永遠の死だけだ。」

デメテルの言葉を受け、周りにいた植物の化け物や円盤もシュウト達に近づいてきた。どうやら1人もこの場から逃がす気はないようだ。

リヨン 「こんなところで死ぬわけにはいかないんだ!」 リヨンは再び思いっきり笛を吹いた。

ピィィィ!ピィィィ!ピィィィ!笛の音が響き渡ると、植物の化け物や円盤の動きが静止した。

デメテル 「耳障りだっ!やめろ!」

シュウト 「そいつは無理な相談だ。お前は俺達を殺す気なんだろう?俺達も必死に抵抗させてもらうぜ!」

デメテル 「抵抗して何の意味がある?星が我ではなく身勝手な人間の命を選ぶとでも言うのか?」

シュウト 「ま、簡単にいうと、そう言うこったな。あんたはお役御免ってわけだよ。」

デメテル 「認られるわけがない・・・。このガイアにおいて星に選ばれた存在は我だ!」

シュウトの言葉を否定するように太い触手が5人をめがけて一斉に伸びてくる。

シュウト 「ぐえっ!」 一番前にいたシュウトは触手の衝撃で大きく後ろに跳ね飛ばされてしまった。

ジル 「きゃあっ!」 ジルも向かってくる触手を曲刀で振り払おうとしたが、想像以上に力強く、そのまま曲刀ごと弾き飛ばされてしまった。

アポロ 「ぐぁっ!」 アポロは太い触手を避けながらデメテルに近づこうとしたが、無数の小さな触手に動きを止められ、魔の胞子を大量に被ってしまった。

ジニー 「ぎゃっ!」 ジニーも地面を掘って近づこうとしたが、大樹の根ともいえる管の先が急に鞭のように跳び、ジニーを弾き飛ばした。

リヨン 「ぎゃあっ!」 リヨンは翼を広げて上空へと飛びあがったが、笛の音が一瞬止んだ隙に空飛ぶ円盤に体を切られて地面に落とされてしまった。

デメテルの憎しみのこもった力は、あまりにも強大であり、小さな人間達に対する一方的な攻撃は続いたのだった。


5人は徐々に同じ場所へと追いやられていった。

デメテル 「卑しき人間よ。諦めるのだ。」

ジル 「はぁっ、はぁっ、ドーリアの親玉に襲われるなんて悪夢だわね。触手から離れて闘っても大量の魔の胞子を浴び続けてしまうわ。」

アポロ 「くっ、とんでもない力だな。このまま闘っても勝ち目は無い。そもそもあんな巨大な化け物、どうやったら倒せるんだ。」

ジニー 「アイタタタ・・・。近づくこともできないです。」

リヨン 「何か方法は・・・。」

皆が諦めかけていると、シュウトが小さな声で呟いた。

シュウト 「方法ならわかっているさ・・・。化け物が胸で大事そうに抱えている紫色の四角い箱を爆発さりせゃ全て終わる。」

アポロ 「爆発というと、火薬玉を使うんだな?」

リヨン 「何が起きるの?」

シュウト 「俺にもわからんが、あの四角い箱に火がつけば、ここいら一帯が吹き飛ぶほどの爆発が起きるのは間違いない。あれは大樹の化け物にとっても『予定外の贈り物』なんだ。」

5人は思わず息を飲んだ。ここまで詳しく話すシュウトの言葉を疑う者は、もはや誰もいなかった。

シュウト 「・・・というわけだ。俺に任せてお前らはさっさと逃げな。なあに、火薬玉を奴の胴体に設置したら、俺もすぐに退散するから心配するな。こんなこともあろうと、火薬玉を時限式に細工しておいたんだ。」

シュウトの作戦を聞いた4人は誰1人逃げようとせず、次々に口を開いた。

ジル 「それならシュウトの盾になって私が突進するから、他の皆は逃げてよ。その方が成功する可能性も高くなるでしょう?」

ジニー 「あの中を突進って、めちゃくちゃな人ですねぇ。さっきの攻撃で、脇腹を痛めているでしょう?私が地中に潜って近づいて囮になりますよ。」

アポロ 「ジニーも腕が上がらないみたいじゃないか。ここは速さが重要だろう。俺に任せろ。」

リヨン 「アポロも足を引きずっているじゃないか。やっぱり僕が飛んでいくしかないよ。あいつらの動きを止めるには笛を吹かないとダメだしさ。」


デメテル 「何をコソコソと話している。もう終わりだ!」

またしても大量の触手が5人を襲った。シュウトとリヨンはかろうじて避けたものの、怪我のひどいアポロ、ジル、ジニーは避けることができず、触手に激しく打ちつけられ、地面に吹き飛ばされると、そのまま意識を失ってしまった。

リヨンはすかさず火薬玉を持って飛ぼうとしたが、別の方向から飛んできた小さな触手に弾き飛ばされてしまった。

リヨン 「うう・・・。」

声 (もう一度笛を吹け!思いっきりだ!)

リヨン 「・・・?」

リヨンは朦朧とする意識の中で不思議な声を聞いた気がした。

リヨンはその声に促されるように、倒れたまま思いっきり笛を吹いたのだった。

ピィィィ!ピィィィ!ピィィィ!

デメテル 「その笛ならもう無駄だ。超音波はあくまで通信手段でしかない。我が直接お前達を攻撃するのには支障は無いのだ。」

リヨン 「・・・。」

その場に立っているのはシュウトだけであった。

シュウト 「皆、ゆっくり寝ていてくれて構わないぜ。後は俺がやる・・・。」 

シュウトはリヨンの落とした火薬玉を拾い、一歩、また一歩と、大樹の化け物に向かって歩いていった。

シュウト (あと少しだ・・・。俺の手で、この世界の人間達を再出発させてやるんだ。)

デメテル 「人間など、豆粒のようだよ。全員死ぬがいい!」


その時-。

声 「クエェェ!」

シュウト・リヨン 「へ?」「え・・・?」

どこからともなく黒い翼の生き物が現れたのだった。翼の生き物はシュウトとリヨンの近くにやってくると、大樹の化け物を睨みつけた。

デメテル 「またお前か!さんざん胞子を浴びせてやって、やっと姿を消したかと思ったが、さっきの笛の音で効き目が薄れたとでも言うのか?」

翼の生き物 「クエェェ!」

シュウト 「へへ、なんだかわからんが、またまた奇蹟かもな。ここから先はやっぱり俺の仕事だってことだ。おい、翼の生き物よ!俺を背中に乗せてくれ!リヨン、倒れているところ悪いが補助してくれるか?」

リヨン 「わ、わかった!」

翼の生き物はシュウトの狙いを理解したのか、シュウトとリヨンを背中に乗せるとデメテルの心臓部に向かって真っすぐ飛んでいった。

ピィィィ!ピィィィ!リヨンは笛を吹き続けて襲ってくる円盤の動きを止めた。

シュウト 「おおう!翼の生き物の背中に乗って空を飛んでいるぜ。こりゃ、えらく非科学的だわな。ワクワクしてきやがるぜ。」

デメテル 「我のアークを狙っているのか?無駄だ。届きもしないだろう。」

シュウトの接近を阻むようにデメテルの触手が襲い掛かった。

その瞬間、地上に3体の4つ足の生き物達が現れた。

4つ足の生き物達 「まったく、ガイアも大混乱だな。」「魔の胞子ねぇ・・・。チッ、ろくなもんじゃないね。」「ここで仕留めないと。頼んだよ?」

4つ足の生き物達はデメテルに跳びかかると触手を根元から抑えこみ、シュウト達に道を開けたのだった。

シュウト 「お、お前達もいたのか!?ありがとうな!」

シュウトには4つ足の生き物達の正体がわかったようだった。

デメテル 「なぜお前達は魔の胞子が効かないのだ!?」

シュウト 「意志の力ってやつだよ!」

ついにシュウトはデメテルの体に近づき、翼の生き物の背中からデメテルの胴体に飛び移ると、火薬玉をアークに一番近い所に設置し、落ちないように縛りつけたのだった。

シュウト 「よっしゃ!1分後に爆発するぜ、みんな逃げろおおぉ!!」 

4つ足の生き物達は、火薬玉が設置されたことを理解したかのようにデメテルの体から離れると、それぞれ意識を失っている者達を拾いあげ、背中に乗せて中心地から足早に去っていった。

シュウト 「みんな賢いねぇ。大爆発が起こることがわかるのかね。俺も逃げるとするか・・・。ぐっ・・・!がはぁっ!」

リヨン 「シュ、シュウト!?」

シュウトは激しく血を吐き出したかと思うと、ふらついてデメテルの胴体から転げ落ちてしまった。

運が悪いことに、落ちた拍子に体を強打し、シュウトはそのまま意識を失ってしまった。

リヨン 「た、大変だ!」 リヨンは翼の生き物から飛び降り、急いでシュウトのもとに近寄った。

円盤 「マザーニキケンガセマッテイマス!キケンガセマッテイマス!」

デメテル 「なんだ、こんなもの・・・。人間ども、無駄なあがきはやめろ。」

デメテルの触手は狂ったように魔の胞子を放っていたが、火薬玉を取り除こうとはしなかった。実は、もともとガイア守る立場のデメテルには外部から攻撃を受けることが想定されておらず、火薬玉を設置されたことで危機が迫っているのはわかったものの、自己防衛の行動の選択肢が存在しなかったのだ。

デメテル 「人間どもを排除するのだ!」 

円盤 「ハイジョセヨ!ハイジョセヨ!」

植物の化け物達 「フハハハ!」「キャハハ!」

爆発の危機を前に、暴走して魔の胞子を振りまき続けるデメテルをよそに、翼の生き物は意識を失っているシュウトを拾い上げて背中に乗せた。

リヨンも急いでその背中に乗ると、翼の生き物はその場から勢いよく飛び立った。

もはや植物の化け物も円盤も、全ての動きが混乱していた。

デメテル 「星よ我に力を!人間を滅ぼすのだ。この星は我が守・・・」

次の瞬間、閃光が走った。

シュウトが設置した火薬玉が爆発したのだ。火薬玉は一瞬でアークを誘発させると、あたりを薙ぎ払う大爆発とともに、デメテルを中心に巨大な爆炎があがった。衝撃と爆炎が波状型に大樹海を襲っていく。

デメテル 「ガガガ・・・。ガガ・・・。」 


シュウトとリヨンを背中に乗せた翼の生き物は、大樹海の中心地から脱出するように飛び去っていた。

翼の生き物は中心地から少し離れた泉へとたどり着くと、爆発の瞬間に2人を泉の中へ投げ込んだのだった。

意識を取り戻していたアポロ、ジル、ジニーの3人も泉にいたのだが、ジニーが滝の裏の洞窟を見つけており、皆で意識を失ったままのシュウトを担いで、そこに身を隠した。

翼の生き物や4つ足の生き物達は、皆の前から姿を消していた。

爆発の後、周囲の木々が燃えだし、辺り一帯は火の海となって泉の周りをも焼き尽くしていた。

その火はしばらく消えることがなかったが、やがて雨が降り出すと、ゆっくりと火は消えていった。

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