おまけ2~俺が泣きたい理由~①
俺の名前は、宇佐原七生。
この櫻ヶ丘学園高等部3年S組に在籍し、生徒会会長だ。
俺には、好きな人がいる。
幼馴染の式部幽。まだ会ってはいないが、この学園の1年F組に転校して来たはず。
幽にはまだ告白なんてしていない。
幽はノンケだ、だから告白なんてできない。
そんな訳で、ここで会長という立場を利用して、セフレを1、2、3…人に囲い、たまった鬱憤を晴らしていたのだが…。
ここに幽が来たことによって、全て手を切る決断をした。
その作業は、幽の転校初日の夕方まで掛った。
それにしても、最後のヤツはセフレを辞めるのは嫌だとしつこかったな…。
後腐れのないヤツ選んでいたつもりが、1人間違い人が含まれていたようだ。
それでも、何とか全員と別れることができて俺はルンルン♪っと、鼻歌でも歌いだしそうな足取りで、夕食を食べるために寮の食堂に向かう。
食堂の中は人が少なかった。
どうやら忙しい時間帯が過ぎているようだ。
俺はそのまま、生徒会用の個室に向おうとするが、その途中、ライバルである弟…八緒と愛しの幽の姿を見かけ、一目散にその場所に足を向ける。
「幽ー!!初っ端から色々しているねー♪」
うしろから幽に抱きつき、身体の感触を確かめる。
うーん、いつ抱きついても、俺にフィットする抱き心地だ。
「ナナ兄、重い…」
「兄貴、離れろ!目立つから生徒会専用の個室に行けよ!」
そんな可愛げのない八緒の発言とともに、俺と幽の仲をベリッという音とともに外された。が、こんなことで負けてなるものか!!
俺は幽の向かえ側に座り、夕食を食べることにする。
食堂は少ないながらも、生徒はわずかにいたのだが、俺をはじめ弟達が「転校生してくる式部幽にちょっかいを出した奴は、理由を問わず潰す!」と、宣言したためかざわめきも少なく、快適に過ごせる。
そんな俺と幽の邪魔をするものが1人…近づいていることに俺は全く気付いていなかった。
ちなみに、八緒はその辺のオブジェと思っているため、いないものと見なす。




