管理者の戦争報告書 1日目
本日の戦争は大きな戦いが4つ、小さな小競り合いが複数発生した。
大きな戦いは:
赤の領土 対 青の領土 リベルタ平原の戦い
赤の領土 対 黄の領土 テンガン山脈の戦い
黒の領土 対 白の領土 ハクア海峡の戦い
白の領土 対 茶の領土 エルプト火山の戦い
である。このゲームの管理者の一人として私は、ここにこの戦争の結果を記そうと思う。
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リベルタ平原の戦い
1日目は大した成果は出ず、わがままに兵を失うという結果に終わった。戦争中は死ねば、戦争が終わるまで復活が出来ない仕様になっている為、彼らはここで退場してもらう。
明日は何かしらの変化がある事を願いたい。
赤の領土 死亡者:1030人
残り 2970人
青の領土 死亡者:1000人
残り 3000人
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テンガン山脈の戦い
1日目で一番成果が出たのはやはり、ここだろう。中央にそびえる一際高い天元山の攻略に成功したのは赤の領土だった。因みに、この戦いで神器が見つかった事、そしてそれに対抗した面白いプレイヤーがいた事を追記しておく。
見つかったのは「グングニル」。日本出身の黄の領土プレイヤーが持っていた事が確認された。そして赤の領土プレイヤーで、彼に真っ向から戦い、勝利したプレイヤーを発見した。持ち得る全てのスキルで神器持ち勝つ。私も心躍ったくらいだ。しかも、彼が神器持ちに勝ったことが、赤の領土プレイヤーが天元山を占領した勝因の一つになっている。神器はその仕様から、彼の元を離れない為、保持者の元を離れないだろう。
天元山を占領した事で、2日目がどう転ぶかが楽しみである。
赤の領土 死亡者 1600人
残り 2400人
黄の領土 死亡者 2300人
残り 1700人
確認された神器 グングニル
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ハクア海峡の戦い
海沿いの戦いでは、守る側であった黒の領土が勝利した。やはり、攻める側が船で来ていた事が原因だろう。更に、神器「天鹿児弓」の存在が確認された。天上の高天原まで届いたとされる弓らしく、何処までも飛んでいく弓を前に、白の領土は手も足も出なかった様だ。
これからどう攻略するかが鍵になるだろうと思われる
黒の領土 死亡者 100人
白の領土 死亡者 2000人
確認された神器 天鹿児弓
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エルプト火山の戦い
火山にて行われたこの戦いは、なんと両軍全滅の引き分けとなった。理由として、丁度クエストにて火山が活発化され、そしてある戦いの所為である。
ある戦いと言うのが、なんと神器持ち同士の戦いだと言うのだ。しかも、その戦いが火山内の中心部近くであり、それによって火山が噴火、両軍がマグマに飲まれて死亡。戦っていた二人はお互いに剣を刺され、同時打ち。これらに巻き込まれたプレイヤーの心中、察するに余りある。
白の領土 死亡者 5000人
茶の領土 死亡者 4500人
確認された神器 バルムンク
カラドボルグ
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後、夜襲があった事も記入しておこう。
このゲームは全世界が遊べる仕様な為、一方が眠りにつく時間帯に起きているグループがある為、どちらか一方のログイン数が一定以下の場合、攻める事が出来ない様になっている。
そしてその夜、黄の領土プレイヤーが天元山付近のプレイヤーを奇襲したのだ。ほぼ近い時間帯にいる為、奇襲に成功した様である。これによる被害は:
赤の領土 30人
黄の領土 5人
だ。気配遮断のスキル持ちによる、少数精鋭の暗殺が行われた様である。
だがおかしい。通常、ここまで神器は出てこない。1日目にして、
-グングニル
-天鹿児弓
-バルムンク
-カラドボルグ
の4つが確認された。これはそもそもそんな簡単に見つかる様な武器では無い。少なくとも、このゲームが開始して半年と少しで出てくる様な代物では無いのだ。共馬が何かしらコソコソと動いている様だが、警戒が必要だろう。
最後に、これを書いた人間の名前を記しておく。私の名前はアルベルト アインシュタイン。このゲームの管理者の一人だ。
『過去の遺産:未来の君達へ』戦争の章第3節から抜粋
しかしよくもまぁ、ここまで厨二的ネーミングが出たもんです。厨二病煩わせただけあって流石俺。
次回更新は……分かりませんw