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モブが愛したツンデレ令嬢~異世界配信したら最強のリスナーがついて助かってる~  作者: 白神ブナ
第5章 俺はモブじゃねえ、スパダリだ

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第64話 修学旅行―LIMEメッセージ

 修学旅行の初日。

奈良で歴史的建造物を見て回ったが、俺はマリアンが無事にやっているのか不安で、説明が全く頭に入ってこなかった。


一日目の旅館。

部屋で、友達とバカ話をして盛り上がっていると、スマホにLIMEメッセージがあった。


ピコロン


マリアンからだった。

どうした。

風呂に入れないのか?

それとも、風呂場で何かトラブルか?


「あ、あー、俺ちょっとトイレ行ってくる」


俺は、何気なく部屋から出て廊下を歩きながら、階段付近でLIMEアプリを開けた。



“お風呂、とても恥ずかしかったけど

皆さんと一緒に入れました”



おおお、よかった。

なんとか、風呂に入れたか。



“お友達が、髪をブローしてくださいました

みなさん、優しい方ですわ

マナブさんは、楽しんでいらっしゃいますか?”



俺は安心した。

で? 今日はどの下着にした、と聞きたい煩悩が顔を出す。

ダメダメ、俺は煩悩を必死に振り切った。

とりあえず、返事は素っ気なく送る。



“まだ初日だぞ。今日は早く寝ろ”



“ぬいぐるみがありませんが……”



“知るか。このスマホでも抱きしめて寝ろ”



“そうですわね、あなたからもらったスマホですものね

このスマホを抱きしめて寝ますわ”



え、冗談で言ったのに、本当にスマホを抱いて寝るんかい。

可愛いぜ! マリアン、めっちゃ、どストライク!



「おーい、大森。こんなところで何をしている。そろそろ、消灯時間だぞ」


やばっ、学年主任の竜崎だ。

ここは、おとなしく部屋に戻ろう。


「はーい、すみませーん」






 修学旅行、三日目の朝。


「よし!修学旅行三日目の点呼を始める!

点呼が終わったら班長は報告に来ること」


学年主任の竜崎の声が響いた。

京都の旅館のロビーでは、二年生が全員集合して人数確認をしていた。


 

早くも修学旅行、三日目ともなれば、昨日、一昨日の二日間で歴史的建造物は見飽きていた。


短い自由行動はそれなりに楽しみ、何事もなく終え、旅行も折り返しになったところを、学年主任の竜崎がビシッと締める。



「いいか! 旅行と言っても修学だからな、修学! 次はユニオンランドだからっと言って、浮かれてんじゃないぞ! 常に班で行動し、集団行動のルールを守って、自主学習に努める事!」


集団行動のルールか……

確か、騒いで周りに迷惑をかけない、

『ホウレンソウ』をしっかりする、

自分勝手な行動をしない……だったか?


まぁ俺くらいになればそんなの、

どっかの鬼が青い彼岸花を手に入れるくらい簡単だZE☆

……不可能だったわ。


そんな話を大きなあくびをしながら聞いていると、俺の横に居た堀田が呟いた。


「うちの学校ってさぁ、せっかく男女共学なのに、なんで僕たちの班は男子だけなんだ?」


コミュ障のお前が、そんな事を気にしてもしょうがないと思うが……


「共学でも、男子が多いんだから、しゃーないだろ」


女子だけの班を作っているところも多いらしく、男子だけの班が出来るのも当然だ。

堀田はコミュ障のくせに、それがどうやら不満らしい。


「隣のB組にある女子だけの班と混ぜればいいのに。例えばマリアンちゃんの班とか!」


それは、お前がマリアンと同じ班になりたいだけだろ。

マリアンと一緒にいたら、いたで、キョドって何も話せなくなるくせに何を言ってんだ。

ってか、マリアンの班まで把握済みか!?

さすがストーカー堀田。


そんなやり取りをしていると竜崎がこっちを見た。


「おい、そこ! 私語は慎め! 今、俺が大事な話をしているんだぞ! 聞いてない奴に限って問題を起こすんだ! わかったか、大森、堀田!」


大きな怒鳴り声と共に、周りの生徒の視線をいっせいに浴びる俺たち。

クスクスと笑い声が聞こえてくる。


別に名指ししなくてもいいものを。

そもそも問題ってなんだよ。

俺たちはそんなに信用無いのか?


なぁ? と同意を求めるように俺は、同じく名指しされた堀田を見た。

怒られている最中でも、マリアンの方を見つめ、うっとりとしているストーカー堀田。

あっ、こりゃ信用なくなるわ、と納得してしまった。


まぁ、竜崎は何かあって、自分の責任になるのが怖いのだろう。





 京都から大阪へ向かうバスの中、

スマホが、誰かに会いたいわけでもないのにブルブルと震えた。


ブー、ブー、ブー……


その時、俺は堀田から

『推しがどれだけ素敵で、可愛く、尊い存在なのか! オール・ハイル・マリアン!』

という、ありがた迷惑なご高説を賜っていた。


が、綺麗に全て聞き流していて、ちょうど暇をしていたタイミングだった。

堀田には変わらず、うんうんと適当に相槌を打ちながら、ポケットからスマホを取り出す。

そこにはマリアンからのLIMEメッセージが届いていた。



“おはようございます。

今朝のドラゴン先生、ひどかったわね”



ドラゴン先生とは、竜崎のことだ。

『竜』だけ取ってドラゴン先生…安直だ。

まだL先生とかの方が……

原作ファンから真っ黒いノートに名前書かれそ。



“竜崎先生って呼んでいないのがバレたら、目を付けられるぞ”




一応、注意はしておく。

まぁ、俺も裏では呼び捨てで呼んでいるが。

ドラゴン先生なんてふざけたモノよりはマシだろう……たぶん。



“そんなドラゴン先生なんて、二人でやっつけちゃいましょうか?”



やれるもんなら、やってやりたいもんだ。

竜崎は自分の評価を気にして、生徒よりも自分のことを優先に動く。

そのため、かなり厳しく、生徒からは評判が悪い。



“俺は参戦しないぞ”



そんな自己中な奴にかまってやる時間は、俺にはない。

忙しいからな。

どこが? と言われると悲しくなるので、聞かないでほしい。頼む。



“残念ですわ。

あ、そうそう。

昨日、班の友達と一緒に撮った写真を送りますわ。

これを見て、元気出してくださいね”



同時に、スマホに写真が送られてきた。


「バーカ。俺はもともと元気だよ」


返信はせず、俺はそう呟いた。

修学旅行中でなかなか会えなくても、いつもと変わらないマリアンの反応に

思わず口元がゆるんでしまう。



写真には、レンタル着物を着たマリアンが友達と一緒に写っていた。

楽しそうに笑う写真の中のマリアン。

堀田の言う通り、班も女子だけみたいだし

これで俺も安心して、ユニオンランドを楽しめそうだ。

ってか、和装のマリアンが最高にきゃわいん♡


挿絵(By みてみん)










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