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62/202

*2

前回のライブも感心したが、今回もこれほどに感動している。

素晴らしい才能。ファンを惹きつける実力と魅力。俺はもうファイブレの虜になりつつあった。


「小山田さんが一生懸命に応援するのもわかるな……」


そして。小山田さんと、この感動を今、共有している。


小山田さんと、同じものを見、同じ匂いをかぎ、同じ音楽を聞いている。


(ああ、ここに小山田さんがいたらな……)


この腕にすっぽりと収まっていた、小山田さんの頭にあったつむじ。可愛かったな。もっと、ぎゅっと抱きしめたかったな。


小山田さんを思い出すと、心臓も顔面も、何もかもがカーッとほてってきて、熱い。


「小山田さん……」


名前を無意識に何度も呟いてしまう頃。ファイブレのライブは終わろうとしているのだった。



(ちょちょちょーい)


坂崎課長がなんかわからない攻撃してくるんですが?

なんなんすかね、アレ。

甘ーい

って叫びたいけど、私なんか相手に甘くしなくても。無意味な行動だわ。


なにか裏があるのかな。性悪だしね。列に並んでいるときだって、若者にタックルくらって驚いたけど、課長がかばってくれたなあ。


いやいや。かばってくれたなあ、じゃない。

課長は性悪だから。

なにか裏が……

って私の顔面も、真っ赤だからって慮ってくれたなあ。

ってか私。めっちゃ顔熱かった。だって、イケメンハイスペに、上方から大丈夫だった? なーんて見守られてみてよ。顔が爆破されるのは仕方ないよね。


そこで、ジャジャーンと音楽が始まった!

ファイブレの5人がステージ上へと、躍り出てきた!!


「ぎゃー!! レンジくーん、好きーー!!」


私は右手にペンライト、左手には推し専用のうちわを持って、ステージに向かって振る。


「はい、はい、はいはいはいはい!!」


先日配信された新曲だが、合いの手も完璧だ。

身体を揺らしながら、胸熱でステージを堪能していると、両横の女子ーズがファイブレ愛のあまり、興奮してしまい、私にどんっとぶつかってくる。


「ごめんなさあーーい」


謝罪はあったが、それでもぶつかってくる。


(ああ、さっき入場並んでたとき、課長ってば、かっこ良かったな……)


私の肩をぐいっと引き寄せ、暴漢(←?)から守ってくれた。


ああ。裏を探るのはもうやめよう。性格が悪くとも、優しさはあるし、私のことを邪険にしたり、貶めたりはないのだから。


ファイブレのライブはもちろんかっこよくて楽しかったけれど、その間に何度も課長のことを考えていた。ファイT着てても、全然ダサくなかったな、とか。


あっという間にライブは終わり、私は会場の出入り口を出た。



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