表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

57/202

*2



「ファイブレのライブ、行きたかったなあ」


俺はその夜、家でヤケ酒していた。2枚購入してねって言ったのに、どうして小山田さんは購入してくれなかったのだろうか。


もしかして俺、嫌われてるのか?

完全に?


『愛の成就ムック』をパラパラめくる。


『もし相手が冷たい態度をとってきたら……


その時は諦めましょう』


参考にもならん。

俺は本をぽいっとベッドの上に投げた。

嫌な脱力感に見舞われる。


すると、ティトティトと着信音。


「はい」


電話越しに、方言丸出しのでかい声が響く。


『あんた!! この前のふぁいぶれいんのライブ良かったやろ? 次のライブなんだけどな、母ちゃんまた孝子の入院で、かどやを手伝わにゃいけんくなったもんでな』


孝子さんは俺の叔母さんで、かどやは孝子さんが旦那さんと営んでいる食堂だ。


「え? また?」


デジャヴ。


「それで孝子さんは無事なの?」


『あんた、信じらんかもしれんけど、今度は、電車とぶつかっちまってなあ』


「ええ!? 大事故じゃん!! それで容体は? 大丈夫なの?」



『大丈夫大丈夫。孝子な、ヘアサロンに電車で行く途中にな、電車に駆け込み乗車して、そのまま車内にスライディングしちまってな。向こう側のドアにゴロゴロガツンってな。そんなわけでな、チケット要らん?』


孝子さん……。


それより!!


「いるいる!! 今度の市民会館のやつだよね!?」


『そーそー』


「欲しい!! じゃあチケット、」


途端にスマホがシュポっと鳴った。


『電子チケット送っといたでな』


プツンと通話が切れた。


「まじかー。俺の日頃の行いが良いから……神さまありがとう」


感動で胸がいっぱいだ。これで小山田さんと、ファイブレのライブが楽しめるぞ。


「次は変装しなくても良いよね」


すぐにLINEした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ