表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

53/202

*1

私はすぐさま、あらかじめ持っていた財布から1万円札を引き抜き、坂崎課長に差し出した。


「これをどうか受け取ってください!」


ってこれ、ラブレターとか渡す勢い。


「え? いやそんないいって!! 君の歓迎会なんだからさ、小山田さんには貰えないよ」


「そんなダメですよ。これタクシー代も入ってますからっ」


「いいって!! ここは俺らに任せてよ。こちとらいい大人三人揃ってるわけなんだからさ」


「せめて!! せめてタクシー代をぉぉ」


私は埒があかないと思い、課長の手をむんずと握り、手のひらに紙幣を押し付けて、握り込ませた。


「ちょ! 小山田さん、こんなことされたら困るって!!」


「いいからいいから、取っておきなさいよ」


「だめだめ!! ここはあたしが払うから!!」


っていう上司とOLのやり取り想像してごらん。不毛だよねこれ。大阪のおばちゃんか。


私はとにかく坂崎課長に借りを作りたくない一心で、現金を握らせた。


課長はなぜか真っ赤な顔をしているし、変な汗をかいている。


??


「わかったわかった。これはいったん預かるけど……そうだ! 今度はさ、良かったら俺に奢らせてよ。来月ファアブレのライブあるから一緒に行かない? 俺チケット取るし」


はあ? なんでそんな話になるの? あまりの近距離ミサイル攻撃に、私は凍りついてしまったのだった。


「チケットは抽選ですし、当たるかどうか……」


「二人が二名ずつ申し込めば、確率上がるでしょ。もし四人当たったら、杉田と若狭にやればいいし」


はあ? なに言っちゃってんのぉ。それじゃあまた三銃士とロバが一堂に会してしまうじゃあないですかあ。奇跡の(悲劇)シチュエーションですよね? しかも、私が全力で推しているΦブレインのライブで?


「なしなしなしなし!!」


私はその場で叫んでしまった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ