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「はい。あの個性のつよつよな営業2課を、難なくまとめておられ、社員が円滑に仕事ができるよう潤滑油の役割も果たしておられる。上司として素晴らしい才能です。私は……そ、ん、け……い……してます」
しまった。最後の部分、ちょーーっと言い淀んでしまった。(←ちょっとどころではない)
バレるかな。課長のこと、これっぽっちも尊敬してないし、性悪だって思ってること。
「うーん。そういう意味の『範疇内』とかじゃないんだけどな……まいっか。あそう。まあ小山田さんならどの部署に行ってもやっていけると思うけど……坂崎のやつ、小山田さんがいなくなったら途端に元気がなくなってしまって」
「え? どこかお悪いんでしょうか?」
「いや、そうじゃないみたいだけど。なんか前は小山田さんの席を横切るだけで、身体も心もスッキリしたんだけど……みたいなこと言ってたなあ」
ロバの耳の穴効果が!!
意外なところで苦しんでるww
「わかりました。多田牧田ペアがそれで良ければ」
「あの二人についてはOKもらってる。坂崎があんま相手にしないからヘソ曲げちまってて、杉田がフォロー大変だったらしいぞ」
私はふふっと笑って、「人事に関してはなかなか上手くいきませんね」と言ってみる。
「そうみたいだ」
社長も笑っていたので、私も笑った。
隙があれば、社長と推し活談義を戦わせてみたいと思っていたけれど、そこにトントンとノック。
「入ってくれ」
社長が言うやいなや、ドアがバタンと勢いよく開いた。
「おい、若狭っっ」




