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27/202

*4



「失敗した」


またやらかしちまった。


セクハラ訴えを覚悟に電話したけど、明日の職場で話しても良い内容だったのは否めない。


しかも、『違う! 俺はまったく女の子なんか好きじゃないっ』ってなに??


俺、なに言ってんの?


あの言い方じゃ、あそう、じゃあBL(言わずと知れたボーイズラブ)ってことねって話になるだろ?


違うんだよ。俺はアイドルが嫌いなんだよ。ぶりっこだから!

ぞぞぞってなるから!


「けれど、小山田さんに関しては、ぞぞぞってならないんだよな……」


そこも不思議だ。小山田さんはぶりっこではないからか。それとも俺が小山田さんに少なからず好意を持っているからか。


俺は今日会議室で話した杉田を思い出す。


「明日、小山田さんに会ったら、事務処理の効率化についてコツでもあるのか、ちょい聞いてみようかな」


「仕事の話なら……」


「でも仕事の邪魔になってもアレだから、連絡先聞いて、飯でも誘おうかな」


「お、おま、そういうことやめろよ」


「何が?」


杉田は飄々とした態度で、にやにやとした笑いを浮かべている。いやらしいな!


「彼女はそういうタイプじゃないだろ?」


「そういうタイプって、どんなタイプだよ」


「遊びで付き合うような女性じゃない」


「まあ地味だもんなあ」


俺はカッとなって、大声を上げた。


「そういうことじゃない! お前のような女好きな男に、小山田さんが翻弄される姿を、俺は見たくない」


「ずいぶん肩入れしてんね」


ここまで言われて、はっと驚いた。本当だ。俺はなんでここまで……ムキに?


「違う、そんなんじゃない。営業2課から出てかれては困るから……」


「ふーん坂崎。だったら大丈夫だ。事務処理のコツを聞くだけで、引き抜こうなんて思ってねーからさ。じゃあまた明日な!」


杉田は、手を振りながら会議室を出ていった。軽い足取りで。


俺の胸はまだざわついている。そして、居ても立っても居られず、その日の夜、とうとう電話をかけてしまったというわけだ。


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― 新着の感想 ―
坂崎くん、分かる、分かるよぉー! 自分の恋心に鈍感ってゆーか、異性を好きになる事に対して臆病とゆーか、失礼なんじゃないか、とか、なんかもぉ色々考えてこねくり回して結局気持ちを抑えたりなんかしてね。 …
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