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25/202

*2

事務処理の効率化について杉田から提案があり、小山田さんに色々と聞きたいことがあるという。


杉田は同い年で俺と同じく独身、少し女性関係に緩いところがタマにキズだが、仕事を進めていく上で頼りになるし、会社の今後について熱く語り合うほどの仲だ。


その杉田が、小山田さんを大絶賛。さっきから鬱陶しいほど、褒めちぎっている。


「だって、お前のとこ事務処理班、小山田さん一人だけなんだろう? うちなんて、二人もいるのに毎日あたふたしてるぞ」


「へえ、全然知らなかった……ってか気にもとめなかった」


そうなのだ。つい最近まで小山田さんのことはまったくもってスルーだった。


ただ。不思議なことがある。その認識はあったのだが……。


オフィスにあるカフェコーナーから自席に戻る時、そこがブラックホールではないかぐらいに記憶が欠落するのだ。


俺はぶつぶつ言いながら、小山田さんの席の横を通過してはいる自覚はあるけれど、それも最近気づいたという体たらく。


小山田席には不思議な力でもあるのだろうか。


嫌なことがあっても、自席に戻るとなぜかスッキリしてたりするから不思議なもんだ。(垂れ流しに気づいてない)


「あれは相当、事務処理能力が高い女子だぜ」


「確かに言われてみれば、仕事をぜんぶ終わらせて、5時きっかりに帰っていく」


「あの仕事量で残業なしかよ。そりゃすげえな」


俺は俺が褒められたわけでもないが、嬉しくてしょうがなかった。営業1課の課長が、めっちゃ褒めてたよ!! って、言ってあげたい。それで、そこに便乗させてもらって、俺も小山田さんのこと褒めて褒めて褒めまくって、


(俺のこと、良い人だと思って貰いたい……)


「おい! お前今日やけにニヤけてねーか?」


気がつくと、口角が上がっている自覚があった。

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