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20/202

*2



それはほんの偶然の出来事だった。


俺は坂崎悠さかざきゆう、年齢は30。


WEB制作会社『SSK企画』の営業2課で課長職を拝命している。

自分で言うのもアレだが、顔は良いし頭は切れる。

よってとてもモテる。モテてはいる。

だが、いわゆる交際経験なし。俺の恋愛の教科書、『愛の成就ムック』(冷たい態度・放置プレイはここから抜粋)だけは片時も離さない。


モテるのに恋愛経験がないのはなぜか? って?


それは俺の性格が……

しょ……

しょう……

しょうわ、


小心者だから!!

ではない。

好みの問題なのだ。


付き合ってくださ〜い♡と言われれば、その場いったんは保留にするが、家に帰ってその方とのお付き合いをよくよく想像してみると、ああこの子はダメだあ、となって、ごめんねやっぱり付き合えないとなる。


苦手なのだ。ぶりっこが。ぶりっこが? ぶりぶりのぶりっこが!!


先日の田中さんとの営業は、まじ地獄だった。かちょ〜♡のひらがな呼びは、ほんと蕁麻疹もので頭をぶつけて記憶を失いたくなるくらいだ。


女女している、可愛いを武器にしている、猫撫で声の甘えた声を出す、実際に甘えてくる、すぐに「わたしできな〜い」と言ってくねくねするetc……。


無理。1秒でも一緒にいたくない。


そこで俺はずっと、そういう恋愛のあれこれを避けて、仕事にと邁進してきたわけだ。


けれど。


偶然に偶然が重なって、俺の所属する営業2課の事務、小山田咲おやまださきさんと出逢う。


それまではただの事務の人認識だったのだが、ある偶然の出来事から、俺は小山田さんが人間だったと認識するに至った。(←間違いなく性悪)


目を細めてよーーーく黒縁眼鏡の奥の奥を見ると、案外可愛い顔をしているし、営業補佐の女性社員とは毛色が違うというか、一線を画していて、おや? と思ったこともあった。


その始まり、偶然が偶然を呼んだ奇跡の出逢いを今ここでお話ししようと思う。


あれは、俺が……


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― 新着の感想 ―
モテる人の苦悩、先日リアルに聞いてきた所です。 顔が良いってのも大変なんですな、男女問わず…… 対処の仕方を間違えると同性からも嫌われる。結果、恋愛経験値が低くなりがち。 この話、フィクションとして…
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