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114/202

*1

『ホテルの部屋、やっと予約取れた。セミダブル。よろしく』


そして。


『あ、悪い。送信先、間違えた』


ぷぷぷう。なにこれわざとらし〜〜

これめっちゃ古典的な手法ww


坂崎は……


地味にくらってるうww


こんどは真っ青になっている坂崎を尻目に、俺は笑いを堪えることに集中した。



『セミダブル』


グーグル師匠に聞いてみる。


「セミダブルって……」


すると、師匠が『セミダブルってのはこれだよ!!』って画像を出してくる。もちろんベッドだ。


二人で寝るやつ。


二人で寝る……


二人で……


「若狭、おまえまさか小山田さんと同室ってことはないだろうな?」


LINEを送信。既読にならない。そこで俺は初めて、時間が夜の9時をとっくに回っていることを知った。


小山田さんに聞いても失礼はないだろうか。


「小山田さん、明日の出張、くれぐれも気をつけて行くんだよ。そういえばさ、泊まるホテルって、ちゃんと二つ部屋取ってあるよね? いやあ、元上司として、確認っていうか……元部下の身の安全を確保するのも、元上司のつとめじゃないかなって思って!」


俺、下手くそか。


でもこれ以外の文章が思いつかない。これで送ってみよう。


「なんか俺、女々しいなあ」


ため息しか出てこない。こんなにも恋とは、息苦しいものなのだろうか。

これが、告白し上手くいって、付き合うようになったら、こんなに不安に思うことも無くなるのだろうか。


わからない。すべてが初めての経験だ。


他の男に奪われたくない。


今ならまだ、小山田さんには恋人がいない。チャンスなのだ。足踏みしてる場合じゃない。積極的に行かなければならない。


「でも恋愛難しいとか言ってる場合じゃないぞ」


俺は決意を新たにした。

そこで、ピロン♪


『初めての出張、緊張しています。先方に失礼のないよう、頑張ってきます』


俺はこの一文を読んで、「小山田さんなら失礼なことになんかならないから大丈夫だよ」と送った。


若狭ならあり得るけどな。

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