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102/202

*5


うわ。今さら来た。


顔がほてってくる。

気を逸らそうとした。

けれど。

それでも、どうしても考えが同じところに帰着する。


好きな子、か。


だとしたら、美香さんのように美人さんなんだろうな。

課長のことはもう、優しくて真面目な人だと知っている。

お姉さんがいないことも、嘘ついてごめんなさいと謝ってくれた。

坂崎課長の7つの不可解な行動には、何かしら理由があるようだ。それは悪意があってのことじゃないってわかったし。それぞれに課長なりの理由があるのだ。


そう考えると、ぐらぐら揺れてしまいそうなくらい、私は動揺してしまった。


その日私は何度も、おでこに触れた。



(……また触ってる。ってかあれって嫌だったのかな、それでゴシゴシ拭いてるんかなあ。だとしたら地味にショック)


クラゲが絡まってるのも見たし、ペンギンの滑りっぷりも堪能したし、顔面にスプラッシュ直撃したしで、なんやかやと楽しんでいる。


どさくさに紛れて、でこチュウしてしまった。

さすがに唇にキスは犯罪。そう思っておでこにしてしまったんだけど、どう考えてもそれもアウトだよな。


小山田さんはやたらおでこを触ってる。


(でも吸い寄せられちゃったんだよなあ)


言い訳だが。


可愛かった。


帰りに食事をしようと誘ってみたが、見事に断られた……その時も、小山田さんはおでこを押さえていたのが、気になって仕方がなかった。


俺は失敗したのかよ?


そのまま電車の駅で、反対方向へと別れ、家路に着く。小山田さんが家に無事着いたかどうか確認のLINEをし、俺も帰宅。


簡単にカップ麺を食べてから、俺は『愛の成就ムック』を手にした。


目次を見る。確かに『愛の成就ムック』には、キスのノウハウが書かれていて。まだ俺には早すぎる、段階を踏んでからでも遅くないと、敬遠してはいたが。

なんの気なしにキスの項目を覗いてみたら、えらいことが書いてある。


(なにこれエロ)


そういう知識はあって興味もあるが、自分の身に起きることだと認識していないため、足が遠ざかっていた。


だが、そこへ小山田さんだ。


もしかしたらもしかして。


万に一の確率で、あるかもしれない。し、ないかもしれない。が、急な展開であるかもしれない。し、ないとは言えないし、可能性としてはZEROではない。


俺はページをめくった。


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