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営業2課坂崎課長の怪しげな行動 PART1


はいはい以前から薄々、わかってはいましたよ。

でもこれで決定です。

今までの7つの不可解な行動によって、

課長が性悪だってことが!!



私、小山田咲おやまださきが勤めるWEB制作会社『SSK企画』の本社ビル、5階の営業2課オフィスの片隅。小腹がすいた時にすり足で向かうカフェコーナー……に据え置いてある、お菓子BOXの前にて。


(??)


その行動に、私は目を疑った。うちの課長が怪しいんだが? と。


(あんなところでなにやってんの? 坂崎課長……)


坂崎悠さかざきゆう。端的に紹介すると、女性にモテモテの、イケメンハイスペ課長。以上。


私は自席に座ったまま、その違和感ハンパない後ろ姿に鋭い視線を送る。ふわあ〜あと偽のあくびで食後の気だるさを醸し出しつつ、背筋を斜め45度に倒す。

こうすることによって、オフィスの柱の向こう、ちょいギリ見えるカフェコーナーに立つ課長の姿を捉えることができるのだ。


何が怪しいかって?

もうすでにアラサーだというのにふっさふさのカーリーな黒髪に堀の深いヨーロピアンな端正あるお顔、ホワイトニング必須な歯、ぴっちぴちにハリのある美肌に、スラリと長い脚と腕。もちろん身長は180オーバー(課長がよく腕組みしながら寄りかかっている柱を計測)。


いや、それが怪しいんじゃない。

今! 今の今!

猫ちゃん柄の可愛いマイバックを持ってキョロキョロしている課長の、お菓子BOXの前に立つ姿の違和感よ。この時点ですでに怪しいっての。


いやいやわかってはいます。

佇んでいるのは、カフェコーナーなのだから、コーヒーかお紅茶でも飲もうとしているんじゃない? ってことはさ。

しかも、猫ちゃんってのは全人類の比類なきアイドル。誰だって猫ちゃんのマイバックなぞの一つや二つ、持っているだろうということくらいは。


だが、ギリ見えるのが課長のスラリな後ろ姿なのでこれは推測の域を脱しないけども、じとーっと見つめている視線の先は、お菓子の山。のような気がする。

や。間違いない。


(でも坂崎課長ってば、お菓子食べないんじゃなかったっけ?)


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