1,2話 平穏の終わり
初作品です。
稚拙な作品かと思いますが読んでいただけましたら嬉しいです。
感想や意見など随時募集しております
2026年4月1日:1、2話をリメイク&統合しました
「クックック、よく来たわ人間の少女よ。我の名は女神アルテナ、お前を我が従者として異世界の旅へ連れて行ってあげるわ! 光栄に思いなさい」
「……(なにこれ)」
……どうしたらいいのかわからない。
現実と思えない見渡す限り真っ白な空間。
そして目の前に、やたら偉そうに自分を女神と名乗り、訳の分からない事を言ってる少女がいる。
……しかも、なんか口調が厨二病っぽい。
「はぁ……」
そっとため息をつく。
私は水無月依蓮。
黒髪ポニーテールが特徴の、どこにでもいる女子高生。
器用貧乏なところはあるが、普通に勉強して、友達と遊ぶ。
そんな平穏な日々を愛しながら過ごしていた……そんな時だった。
共に教室にいた友達であり、クラスの委員長を務める彼女の下に、眩しい光と共に魔法陣が現れた。
「委員長!」
嫌な予感がした私はそれを見て、咄嗟に委員長を突き飛ばした。
「水無月さん!」
呆気に取られながら私を呼んでいる委員長の姿を最後に、私は光に飲まれた。
……そして気づけば、こんな状況になっていた。
「ちょっと話聞いてんの?」
彼女がしびれを切らし、そう言いながら私に近づいてくる。
「あの……状況がよく呑み込めないのだけれど……。一から説明してくれない?」
「はぁ? こんなお決まりの展開だっていうのにわかんないの? 随分頭の回転が遅いやつね。……まあいいわ、一から説明してあげる」
上から目線なのに少しイラっと来るが、アルテナは一から説明してくれた。
とりあえず内容を纏めるとこうだ。
1.地球を管理する女神アルテナが最近の異世界物にハマり厨二病をこじらせた。
2.10年ほど休暇をもらったので自分も異世界冒険をすることに決めた。
3.旅の連れに従者が欲しかったので自分の管理する世界から私を召喚した。
……うん、なんか頭が痛くなってきた。
この状況、ラノベで見る異世界転生と似ているし、ひとまずアルテナが女神なのは信じよう。
けれど、それとこれとは話が別だ。
「ようやく理解したかしら? ならとっとと行くわよ。あたしの背中について来なさい」
「嫌に決まってるでしょう」
「え?」
アルテナがキョトンとした目で私を見る。
そんな目で見られても困る。
あと、勝手に話を進めないでほしい。
「ふ、聞き間違いかしら? あんた今、断らなかった?」
「ええそうよ。私は平穏な日常が好きなの。異世界の冒険なんて興味ないわ」
私はキッパリと断った。
だが、アルテナはやれやれといった感じで笑みを浮かべる。
どうやら、まだあきらめていないらしい。
「はぁ……この期に及んで怖じ気付いたようね、実に嘆かわしい。安心しなさい、異世界に行けばあんたは秘められた力に目覚める、そこにあたしの力が加われば、怖いものなど何も無いわ」
「いや、そういうのいいから。さっさと私を元の世界に返してくれない?」
そう言葉を返すも、アルテナはまだ諦めてないようで、「クックック」と笑い出した。
どうしよう、だんだんイライラしてきた。
「本当にそれでいいの? 私の従者になればアンタの夢、叶える手伝いしてあげてもいいわよ」
「いい加減しつこい」
そもそも手伝ってもらう必要性がない。
「遠慮しなくていいわ、世界中のイケメンを侍らせ逆ハーレムを作るあんたの夢、異世界に行けば叶えられるわよ」
「……は? なにそれ?」
私はそんな願い、持ったことなんてない!
「ふ、隠さなくてもいいわ。確かに煩悩丸出しの恥ずかしい願いだけど」
「いや、そんなふざけた願い考えたこともないから!」
「まあまあ、そんなに否定しなくてもあたしはわか……あれ? よく見たら……あんた誰?」
「お前が呼んだんでしょう!!」
「ギャァァ!?」
ブチ切れた私は、生まれて初めて人(女神)を殴った。
挿絵は黒髪の少女が主人公
金髪の少女のほうがアルテナです




