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冬のひまわり

作者: 二間 ルーペ

「私の名前はひまわりです。名前の由来はお母さんがお花の向日葵が大好きだからです!」

自分の名前を書く時、毎回と言っていいほど小3の頃に国語の授業で発表した名前の由来を思い出す。その頃は、「実りある人生を歩んで欲しいから穂花」とか、「人と人との繋ぐ結衣」とか、他の友達の名前の由来を聞いて、なんて私の名前には中身がないのだとショックを受けた。

アレからもう6年かあ。。進路希望調査の紙に名前だけ書いて、将来のことを考えながら昔の記憶に耽っていた。高3になった今でも、自分の名前は好きになれない。進学か就職、それすら決まらずもう12月だ。周りに流され共通テストは受けようと思ったが、受けたところで行きたい大学がないから勉強のモチベがない。勉強のモチベがないから就職しちゃおっかななんて考えてる。まだこちとら18だぞ??こんなとこで将来の選択させんなや!!!!

「ひま、まだぁ? 早く帰ろうよぉ」

あ。穂花だ。今日も一段とかわいいな。結婚しようかな。

私は急いで例の紙をカバンにつめて、穂花のとこへ駆け寄り、とりあえずハグする。が、今日もかわされてしまった。小学校の頃からいつも一緒に下校していたせいか、彼女は私の扱いに長けている。

「私さ、進路はもうA大学で確定かな、共通テスト次第だけど。」

A大学。やっぱ穂花は優秀だなあ。これなら結婚しても将来安泰だね。

「ひまは大学どうすんの?」

はい、出ました。みんな大学進学をする前提の質問。いやそりゃね、就職する人は周りにそんないないし、私が共通テスト受けるのも穂花は知ってるし、悪意はないんだと思いますよ、やっぱ進学するしかないのかなあ、くだらない話して帰りたいのに、マジで憂鬱。とりま、適当に誤魔化そ。

そのあとは恋バナや男子の愚痴など、他愛のない会話をして帰った。帰ってすることもないのでテレビを見ていたら、向日葵特集がやっていた。同じ名前ということもあって、向日葵にはどうも注目してしまうが、おい、今冬だぞ?何を特集?と思っていたら、どうやら冬にも咲ける向日葵が品種改良によって作られたらしい。私のことも品種改良して勉強できるようにしてくれんかな。

「向日葵は、ずっと太陽を向いてると思われがちですが、本当は向きを変えるのはつぼみの時だけで、開花時にはもう方向が固定されてしまうのです。」

TVのナレーターが言ったこの言葉は、今の私に深く刺さった。

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