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月夜譚 【No.1~No.100】

放課後 【月夜譚No.24】

作者: 夏月七葉

 どうして折り畳み傘を置いてきた時に限って雨が降るのだろう。朝、荷物が重くなるからと、鞄の底に入れていた傘を出してしまったのがいけない。天気予報を確認しておくのだったと後悔しても、後の祭りだ。廂から滴り落ちる雨粒を見るともなしに目で追って溜息を吐く。

 校舎から出ていく生徒達は、途方に暮れる彼女のことなどお構いなしに次々と傘を開いて雨の中を歩いていく。傘を打つ雨の音が厭に重く聞こえた。

 親しい友人の何人かはもう下校してしまったし、残りの数人も今頃は部活動に勤しんでいることだろう。

 仕方ない。部活動が終わる時間まで図書室で宿題を終わらせてしまおう。彼女は踵を返して、靴箱から上履きを取り出した。


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― 新着の感想 ―
[一言]  ……何処にでもあるだろう、しかし描かれることのない景色。恋愛小説なら、誰かが傘を貸してくれるか、相合傘を提案してくれるのでしょうが……、そんなことは、普通起こらないですよね。  自分がこう…
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