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となりにはアンデッド  作者: 仁ぐうす
エルフの森
8/57

【8】ポイズン・ブイエス・アンデッド

あーたのし^^

森の奥へと進む中、シンリナーから質問が飛んできた。


「ところで、王子様はなぜアンデッド族のメスを旅のお供に選んだのですか?」


「うーん…言うなれば一目惚(ひとめぼ)れ、ですかね!」


「あらまぁ、中々大胆なお方なのですね!このようなお方に選ばれて本当に良かったですね、リナリアちゃん」



シンリナーの言葉を聞いたリナリアは、うつむいて何やら呟いているようだった。恥ずかしがっているのかとも思ったが、アンデッド族は肌色が変わらないのでわからない。

そんな会話をしていると、横の(しげ)みから物音が聞こえてきた。



「…!魔物の気配がします、お二人共構えて!」



シンリナーが身構えると同時に、茂みから3体の魔物が勢いよく飛び出してきた。



「森ムカデか!」



現れたのはムカデのような姿の魔物で、体長は1メートル程はある。体はいくつもの硬そうな外殻(がいかく)で覆われており、それ同士が節で繋がっている。



「気を付けてください、この魔物は毒を持っています。」


「ならば、私が前線に立ちます。アンデッド族には毒はきかないので。」



そう言って、リナリアは魔物の前に立ちはだかった。



「私が(おとり)になりますので、そのうちにお二人でお願いしまガフッ…!」


「リナリア!」



話している途中で、森ムカデがリナリアの首に噛みついた。すると、リナリアの白い首がみるみる内に紫色に変わっていくのが見えた。



「い…い、ま…です」



そう言うリナリアの表情は、少し強張(こわば)っているように見えた。反射的にアルメリアは、森ムカデに()()かった。



「うおおお!」  カンッ!


「硬くて剣が弾かれる!」


「王子様!(から)と殻の間を狙ってください!節目(ふしめ)ならば攻撃が通るでしょう」


「よし…!うおりゃあ!」 ザシュッ


「ほんとだ!攻撃が通ったぞ」



節を断ち切ると、森ムカデは数秒暴れたのち、絶命(ぜつめい)した。残るはあと2体。



「ア、ルメ、リア…様…次がっ…ハァ…来ま、す、はなれて…くだうっ!あっ!」



様子を見ていた残りの2体が、目の前のリナリアの両腕に飛びついた。噛みつかれた腕も首と同様に紫色に染まってゆく。



「この野郎共!」ザシュッ ザシュッ



一国の王子らしからぬ声を上げ、二体の森ムカデを一気にぶった切った。森ムカデはリナリアの腕からボトボトと落ち、絶命した。



「さすがは王子様だけのことはありますね。見事な剣裁(けんさば)きでしたよ」


「言ってる場合かよ!リナリア!大丈夫か!?」



膝をつき、ぐったりした様子のリナリアに手を伸ばす。



「痛くないか?苦しくないか!?」


「あ!いけませんっ!毒のしみ込んだ箇所に触れては!」



シンリナーが声を上げた時にはもう、アメリアは箇所に触れていた。



「うっ!うぐっ…く、苦し…」 ガリガリガリガリガリガリ…  バタッ



アルメリアは苦しさのあまり激しく喉をかきむしった挙句、その場に倒れた。



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