【7】スピリット・アンド・アンデッド
現れた妖精族は、小さい体でまるで女神のような美しい姿をしており、翡翠色の長い髪を揺らしながら、背中にある光輝く羽で浮いていた。
「私はシンリナー。この森を守護する精霊です。」
「精霊…ってことはまさか!あなたはかの有名なあの5大精霊のうちの一
人!?」
「この世界ではそのような呼ばれ方をしているのですね。」
シンリナーはどうやら森の外の様子を知らないようだった。
「あ、紹介が遅れてすみません。僕はアスター王国の王子、アルメリアと申し
ます。」
「そしてこちらが私の旅のお供でありますリナリアです。」
「ほほう、王子様が旅をなされているとは…もしや例の儀式でしょうか?」
「知っているんですか!?もしよろしければ何か“古の竜”についての情報をいただきたいのですが…」
「そうですか…お気の毒に…」
シンリナーはどこか悲しそうな表情で手を合わせていた。
「残念ながら私が知っていることは何もありません。ですが、最近気になる噂を耳にしました。」
「気になる噂…ですか?」
「ええ。この森のさらに奥地には聖域が存在するのですが、どうやら最近そこに魔物が居座っているようなのです。」
「なるほど、可能性は低いけど、これは行ってみるしかないな!」
「あの、私も同行させていただいてもよろしいでしょうか?」
「え?いいんですか!?精霊様がいてくださればだいぶ心強い!ぜひぜひ!」
「私では力不足…」ボソッ
「リナリアは十分役に立ってくれてるよ!汗」
リナリアを励ましながら、二人と一匹は森の奥地へと歩き始めた。




