【40】ビギニング・ナイトメア・アンデッド
ラックとアルメリアは、手錠をつけられ、狭い部屋へと誘導された。
そこには拘束具のついた椅子が2つ置いてあった。
「貴様らはそこの椅子に早く座れぇ!」
2人はしぶしぶ椅子に座り、ラックは周りを見回す。
(ちっ…ここにも魔方陣あんのかよ!周りには武器も無いみてーだし…)
その上、手錠を外され、椅子の拘束具で、手足や首、胴など、体の至る箇所をガッチリと固定されてしまった。まさに絶望的状態。
「これから貴様らの処刑を開始する。だが、処刑するのは私ではない」
そう言って拷問官が一人の大男を連れてきた。
筋骨隆々としたサラマンダー族の大男は、不敵な笑みを浮かべ、こちらを見ていた。
「貴様らを処刑するのは、この“処刑人ナズオウ”だ!」
「ひひひっ!よろしくなぁ~…!」
処刑人ナズオウは、なんとアマリスの斧を持っていた。
「ひひっ…なぁ、仲間の武器で殺される気分ってどうよ?考えるだけでぞくぞくしちゃうな~!」
「こ、こいつ…!」
「ああ、完全に狂ってやがらぁ…!」
2人がナズオウを睨みつけていると、その目の上に目隠しがされた。
「な!何をする!」
「貴様らに変な企みでもされたらたまらんからな。それに、こうした方が隣の惨状を見なくて済むだろう。まあ、叫び声は聞こえるがな!がぁーっはっはっは!」
「くそがぁ…おい!アルメリア、何とか言ってやれ!」
「フーッ…フーッ…」
アルメリアはリナリアの事と現在の絶望的状態のことで頭がいっぱいになり、他に何も考えられなくなっていた。
(ダメだ…あいつ完全にこの空気に飲まれてやがる!)
「じゃあ、あとは頼んだぞ、ナズオウ。いつも言っているが、あまり床を傷つけるなよ」
「ひひっ!わかってるよぉ…」
そう言って拷問官は部屋の外へと歩いていくようだった。
「あ、一つ貴様らに言い忘れたが…」
「…?」
「その椅子には…――
…電気が流れる」
その瞬間、2人の体に電撃が走った。激しい痛みと痙攣が2人を襲う。
バチバチバチバチバチバチバチ!!!
「「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」」
「それじゃ、少しずつ削っていくよぉ~。どこからやっちゃおっかな~!うひひひひ!」
(あぁぁぁっ…!く、くそ…何も考えらん、ねぇ…)
電撃を受けながらも必死に考えようとするラック。隣からはもう、ただただ悲痛な叫び声しか聞こえない。
すると、ついに処刑人ナズオウが動き出した。
「よし!決~めた!まずは腕を全部切り落としちゃおう!」
2人の拷問兼処刑が始まる




