【35】デンジャラス・バトル・アンデッド
アルメリア、ラック、アマリスはリザードマザーを囲み、一斉に飛び掛かった。
リザードマザーはそれを見越していたかの如く、巨大な尻尾を振り回し、3人を吹き飛ばした。
バキィッ! 「ぐおっ!」 「うっ!」 「ひゃあ!」
「皆さん!」
リナリアは、必死に動こうとするも、足がまだ回復していないため動けない。
「リナリア!あの魔法は使ったか?」
「はい、ですがあの魔物には効果が無かったようです!」
「そうか、なら攻撃あるのみ!」
アルメリアは再びリザードマザーに飛び掛かった。
「ラック!ファストだ!」
「あいよ!」 《ファスト!》
ラックの強化魔法により、俊足で距離を詰める。
すると、リザードマザーは大きく口を開いた。
「あの行動は…!メリア!避けて!」
アマリスが大声で呼びかける。しかし、アルメリアは止まれなかった。
リザードマザーは、大きく開けた口から、勢いよく火炎を放射した。
火炎はアルメリアの顔に直撃した。しかし、それでもアルメリアは剣を突き通し、リザードマザーの胸を突き刺した。
「アルメリア様っ!!」
「あれはまずい!助けに行かねえと!」
「メリア!大丈夫かしら!?」
2人が助けに行こうとすると、アルメリアは自分から戻ってきた。顔は意外にも軽症だった。
「あ、あれだけ炙られて平気なのかよ…お前は化け物か!?」
「僕もよくわからないんだ…生まれつき持った耐性なのか…?」
「何がともあれ良かったよ…死んじゃったかと思ったわよぉ!」
「とにかく、一撃は与えた。毒の効果で弱ってきているはずだ」
狙い時と判断した3人は、動きを悟られぬよう、ばらばらの方向に走った。
「ウィンドスピア!」 ザシュッ
「だりゃーっ!」 ザグッ
「ふんっ!」 シュバッ
ギャアアアオオオオオオオーーー!!
アルメリアは左腕に、アマリスは右横腹に、ラックは背中にそれぞれ攻撃した。
すると、リザードマザーは暴れだし、手当たり次第に攻撃してきた。
バシッ「ぐああっ!」
「ラック!」
尻尾に吹っ飛ばされたラックに気をとられていたアルメリアは、顔に向かって飛んでくる爪の攻撃に気付かず、思いっきり抉られた。
ザッ!!「!!!」
「メリアっ!!」
今度はアルメリアに気をとられたアマリスの肩に、尻尾の強烈な一撃が入った。
バシィンッ! 「ぐうっ…」
アルメリアとアマリスは危険を感じ、一旦距離をとった。アルメリアは顔を抉られたが、目や口は無事だった。
「ラック!大丈夫か!?」
「あ、あぁ…ただ、足をやっちまったみてえだ…!」
「何とか立てるか?」
「立てるが…もう役には立たねえかも」
「立てるんならリナリアと腰抜かしてる子を連れて先に巣穴に逃げてくれないか?」
ラックは、今の状態では足手まといになることを自覚していたため、潔く承知した。
「わかった!じゃあ後は頼んだぞ!必ず戻って来いよ!」
ラックはだるま状態のリナリアを抱え、女の子の手を引き走り去っていく。
「アルメリア様…!アルメリア様!私は!あなたの盾なのに…!どうして…——」
リナリアの悲痛な叫びを背中に受け、アルメリアはリザードマザーを睨む。
「お前がリナリアをやったんだな…!絶対に許さない!」
「あたしも許さないわ!今度こそぶった切ってやる!」
怒りに燃える二人は、再びリザードマザーに飛び掛かっていった。




