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となりにはアンデッド  作者: 仁ぐうす
火竜のオアシス
30/57

【30】レボリューショナイズ・アンデッド

2人は、巣穴でラックの帰りを待つ。

しかし、いくら待っても戻ってこない。



「もしかしてさっきの戦いで死んだんじゃ…!」



アルメリアはしびれを切らして立ち上がった。すると、巣穴の入り口に人影が写った。



「アルメリア様、もしかしたら敵かもしれません、下がっていてください」



身構える2人。影はゆっくりと近づいてくる。そして、姿が部屋の明かりに照らし出された。

それは、傷だらけのラックだった。



「よお…!ちょっくらドジっちまった…ったく、ほんとよえーなぁ、俺たちは…」

そう言ってその場に倒れてしまった。


「ラック!!どうしよう…回復魔法なんて使えないぞ…!?あ、そういえば…」



アルメリアはシンリナーに貰った緑色の結晶を取り出し、ラックに近付けてみた。

すると、結晶から緑の光が放たれ、ラックの傷がみるみる回復していった。



「やっぱりそういうものだったのか!ありがとう…シンリナー様!」



ラックはたちまち元気になり、勢いよく起き上がった。



「まさかお前、助けてくれたのか!?恩に着るぜ!」


「元気になってくれて良かったよ。だいぶ無茶したんだろ?」


「ああ、ここの集落の戦力もだいぶ減っちまったからな。その分、俺たちが頑張んなきゃならねえんだ」


「なあ、ここでは一体何が起こってるんだ?同種族で争うなんて…」


「いいだろう、ちょっと長くなるが教えてやるよ」



そう言うと、ラックは真剣な顔になり話を始めた。



「この砂漠地帯には、貴重な水源である“オアシス”が存在する。その周辺には大きな村が点在していて、元々は俺たちもそこに住んでいたんだ。でも、段々と格差が生まれて、肌の色素(しきそ)が薄い者は弱き者とみなされ、ついには村から追放された。んで、追放された奴らが集まり、何とか今の集落を形成しているんだが、どうやらしぶとく生き残ってる俺らが目障(めざわ)りらしい。たびたびオアシスの兵士を送ってきやがるんだ。それで、このザマさ」


「なるほど…要するに差別ってわけだな…にしてもひどい内容だ…」



リナリアは差別という言葉に反応し、ピクリと動いた。



「あいつらも同じサラマンダー族だってのに…色が違うだけで下位種(かいしゅ)扱いするなんて許せねえ!挙句(あげく)()てには“俺たちは上位種(じょういしゅ)のイフリート族だ”なんて言い始めやがって!」


「どうにか友好関係でも(きず)けないかと考えたけど、まずはこっちの力を見せつける必要があるみたいだな」


「見せつけるっつってもよお、さっきのであの有り様だぜ!?一体どうしろってんだよ!」



途方(とほう)()れるラックに対し、アルメリアは提案をした。



「次の戦い、僕に指揮させてくれないか?」


「はあ!?お前が?あいつらをまとめるなんてぜってー無理だぜ!?」



エルフの森での戦闘で自信をつけたアルメリアは、決心した。



「僕を信じてくれ、この砂漠地帯に革命(かくめい)を起こして見せる」


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