【3】ファーストバトル・アンデッド
ついにバトル!
現れたモンスターは小柄なコボルト一体。二足歩行で狼の様な姿をしている。モンスターの中でも弱い部類らしい。しかし、実戦経験のないアルメリアは少し不安になっていた。
「襲ってくるようです。私が相手の動きを止めます。その内に攻撃を。」
「わ、わかったよ」
「グルルァァァァ!!」
爪を立て襲い掛かるコボルトを前に、彼女は仁王立ちしていた。恐れもせず微動だにしない。
「止めるって・・・まさか!」 ズガッ
気付いた時には、もう遅かった。コボルトの爪は彼女の胸を貫通していた。
「よ、よくもおおおーーーーーっ!!」
恐怖と怒りの入り混じった感情が込み上げてくる。でも、恐怖の感情のほうが強い。足がすくみ、動けない。そんなことをしている間に、彼女の体はズタズタに引き裂かれていた。
皮膚が剥がされ、骨や内臓は丸見え。辺りには血生臭さが充満した。
「うっ・・・こ、こんなことって・・・おえぇぇっ」
目の前の惨状を見て、猛烈な吐き気を催す。すでに絶望しそうな自分を否定するので精一杯だった。そして、死体いじりに飽きたのか、ついにコボルトがアルメリアに襲い掛かってきた。
「ヴォアアアアァ!!」
「やるしかない・・・!」
アルメリアは、装備している鉄の剣を構えた。
カァン キィン ガッ
剣と爪は、幾度となく打たれ合った。アルメリアは剣の修練を積んでいたため、爪の軌道は容易に読むことができた。
「うおおりゃあああああああ!」
ザギン
「グァォォーーーッ」
ドサッ
コボルトの攻撃の隙を狙い、放った一撃は、見事脳天に直撃し、コボルトは倒れた。念のため、まだ息があるか確認したが、どうやら死んだみたいだった。
「倒せた・・・初めて倒したんだ・・・でもっ・・・!」
アルメリアは彼女の有り様を見て、ただ茫然と立ち尽くしていた。
「ごめん・・・ごめんな・・・!ぼ、僕が頼りないせいで・・・!」
ついには大声で泣き出してしまった。王族の子供が鳴き声を上げるなど、とんでもなく情けないことだとわかっていても、止めることはできなかった。
「うわああぁぁぁぁぁぁ!!こんなのないよ!まだ僕は君に・・・」
「あまり大声を出すと、モンスターが寄ってきますよ。」
「・・・へ?」
たしかに声がした。しかも聞き覚えがある。これは、ついさっきまで生きていた彼女の声だ。胴体はぐちゃぐちゃになっているが他は無事なようだ。
「き・・・君、もしかして・・・生きてる、の?」
恐る恐る彼女の亡骸?に話しかけてみると、なんと死んだような顔のまま、無機質な返事を寄越してきた。
「はい。気持ち悪い姿をお見せしてすみません。」
アルメリアは、極度の悲しみと胸の苦しみから一気に解放され、その場で気絶した。
―続くー
正しく文章が書けているのかわからん。




