【28】ウォーク・デザート・アンデッド
エルフの村を出て3日目、2人はついに砂漠地帯に到着した。
「うわあー!一面サラサラの砂だらけだ!あ!あれはサボテンだな!?初めて見た!」
アルメリアは、生まれて初めて見る風景にはしゃいでいた。
「アルメリア様、油断しないでください。砂漠地帯は見晴らしが良い分魔物に狙われやすいのです。加えて暑さにも気を付けてください」
「…はい」
リナリアのあまりにも業務的な喋りに、アルメリアは少ししょんぼりした。
砂漠地帯を進んでいると、大きな穴を見つけた。周囲を見回すと、他にも同じような穴がたくさん存在しているようだった。
「ひょっとして魔物の巣穴なのか・・・!?」
アルメリアは、穴をそっと覗きこもうとすると、後ろから怒鳴り声が聞こえた。。
「おい!おらの巣穴さ何する気だぁ!」
アルメリアは驚いて、反射的に身構える。
声の主は、筋肉質な一人の男だった。肌、瞳、髪の全てが燃えるような赤い色で、耳はまるで竜のヒレのようだった。
「アルメリア様、お下がりください」
リナリアはアルメリアの前に立ち、守りの体勢に入った。
「お前は一体何者だ!」
「そりゃあこっちのセリフだべ!人んちを勝手に覗き込みおってからに!…って、おめえは人間か?」
「そ、そうだけど?それが何だというんだ!」
「なーんだ、だったらいいだ。近頃はここらも物騒でなぁ、オアシスの集落との戦争が絶えんのさ。まあ、あんたにゃ関係ないかもしれんが、気ぃ付けなよ」
そういって男は立ち去ろうとした。
「ちょっと待ってくれ!一つ聞きたいことがあるんだ!“古の竜”について知っていることはないか?」
「んん~…?たしかそんな話、アイツがしてたっけなぁ」
「アイツって?」
「そいつぁ、この集落の変わりもんでなぁ。サボテンしか食わねえ頑固者なんよ!はっはっは!おもしれーだろ!?」
「そいつはどこにいるんだ?」
「んー、あいつぁいっつもサボテン狩りに出かけてるからなあ…そこらを歩いてりゃすぐ見つかるだろうさ」
「そうか、情報ありがとう!あんた見た目の割に良い人だな!」
「ははっ!良く言われるわ!」
ついに有力な情報を得たアルメリアは、“変わり者”とされている人物を探しに砂漠を歩き回った。
辺りにはサボテンがたくさん生えている。
しかし、一向に人影は現れない。
諦めかけたその時、何かが走ってくる音が聞こえた。
ザッザッザッザッザッ!!
「にーげーろーー!!敵が攻めてきたぞおおおう!」
「なっなんだあ!?」
なんと、遠くからサボテンを抱えた青年が大声を上げながら走ってきた。
「お前らも早く逃げるぞっ!やつらに殺されちまう!」
「やつら?殺される!?一体…」
「いいから!!」
2人は訳が分からないまま青年に強引に引っ張られ、その場から退散した。
砂漠に着いた2人に早速急展開。




