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となりにはアンデッド  作者: 仁ぐうす
エルフの森
22/57

【22】バトル・エンド・アンデッド

チェンスの槍を受け取ったリナリアは、魔物の大群に守られている毒怪蝶(どくけちょう)の元へ、一直線に走っていく。



「リナリアちゃん!バリアをはりますわ!でも、少ししかもちませんわ!急いで!」



シンリナーは残りの魔力をほぼ全て使い、リナリアに追従(ついじゅう)するバリアをはった。



「いきます!」



魔物の大群に突撃し、道を切り開く。その中には、ボロボロのアルメリアとチェンスの姿もあった。



「お二人共…今すぐに助けますから!」



決意を固めたリナリアは、チェンスがかけてくれた“ファスト”により、俊足(しゅんそく)で駆け抜けていく。そしてついに毒怪蝶の前に(おど)り出た。それと同時にシンリナーのバリアが()ける。



「おおおおーーーーっ!!」



リナリアはチェンスの槍を毒怪蝶の脳天(のうてん)めがけて投げた。“グロウ”の相乗効果(そうじょうこうか)により、槍は(すさ)まじい速さで突っ切り、毒怪蝶の脳天を(つらぬ)いた。


            ザンッ!


「や…やった!」



と思いきや、毒怪蝶はまだ生きていた。ギリギリ致命傷(ちめいしょう)には至らなかったようだ。

そして、毒怪蝶の口から毒液が放たれる。その毒液は、リナリアの下半身に直撃し、ドロドロに溶けていく。さらに、背後からは魔物たちがリナリアの肉体を削りまくる。

しかし、上半身だけになったリナリアは、なんと毒怪蝶の方向に向かっていた。

毒液で下半身を切り離された反動で前に押し出され、加えて背後からの魔物の攻撃により、さらに毒怪蝶へと近づくことができたのだ。


  これが最後のチャンス。


リナリアは槍にしがみつき、思いっきり揺らした!無我夢中で必死に揺らした!

魔物たちも、それを止めようと群がってくる!

リナリアはもはやほとんどが骨となっていた。それでも止まらない。






「あああああああああああああぁぁ     ピギイイイイイイイイィィ

あああああぁあぁぁぁアアア”ア”!!」    イイイギャアアアァァァ!!




             

               グチュッ




毒怪蝶の頭はぐちゃぐちゃになり、ついに潰れた。

大将が倒されたのを悟った魔物たちは、一斉に飛び去っていった。

激闘(げきとう)(すえ)、ついに毒怪蝶を倒したのだ。



「や、やったんだ…今度こそ…!!」


「よ、よくやってくださいましたわ!!今そっちに向かいますわね!」



勝利の余韻(よいん)(ひた)っている(ひま)もなく、シンリナーは瀕死(ひんし)の2人に駆け寄っていく。

肉体は見るに()えないほどボロボロだったが、かろうじて息はしているようだった。



「信じられない!なんて生命力ですの!」



シンリナーは驚きながらも回復魔法を唱えた。


        《エナジーフラッシュ!》


…しかし何もおこらない。魔力を消耗(しょうもう)しすぎたせいか、魔力が足りず、上級魔法を放つことができなくなっていた。

シンリナーに残された魔力は、下級回復魔法である“キュアー”1回分しかなかった。



「なんてことですの…これでは一人しか治療(ちりょう)することができませんわ…!」



考えた挙句(あげく)、人間であるアルメリアを先に治癒し、チェンスには何とか耐えてもらい、村まで急いで運ぶという選択に至った。


        《キュアー!》 キュイイン


緑の光がアルメリアを包み、ある程度傷を(ふさ)いだ。アルメリアは目を開き、起き上がった。



「はっ…やったのか!?」


「アルメリア様!よくぞご無事で…!」


「王子様、何とか動けませんの?」


「ああ、体中激痛(からだじゅうげきつう)がすごいけど、ゆっくりならいける」


「ならば、チェンスとリナリアちゃんを連れて、いますぐエルフの村へ戻りましょう!」



アルメリアは、体中に残る傷と毒の痛みに悲鳴をあげながら、何とか立ち上がった。

アルメリアがチェンスを、シンリナーがリナリアをそれぞれ背負い、聖域を後にした。


親玉討伐完了!しかし一同は深手を負ってしまった。

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