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となりにはアンデッド  作者: 仁ぐうす
エルフの森
20/57

【20】ポイズン・ディフェンス・アンデッド

毒怪蝶(どくけちょう)は、羽の損傷(そんしょう)が激しく、飛行能力を失っていた。

アルメリア達は魔物の様子を(うかが)いながら、強化魔法で攻撃に備えていた。


    《ファスト!!》 《グロウ!!》


「よし、これで攻撃力と素早さが上がったはずだぜ」


「ほんとだ!足が軽くなった!剣もまるで木の枝を持ってるように軽い!」


「あら、あなたも一応魔法使えたんですのね。てっきり魔力無しの脳筋(のうきん)かと思っておりましたわ」


「あんた俺をバカにしすぎだろ」


「皆さん!敵が動きます!」



毒怪蝶は何やらモゾモゾしながらゆっくりと近づいてきた。



ヌッチャ…クッチャ…  カサカサカサカサ…


「うおおきもちわりー!あいつかなり怪しい動きしてやがるぜ!ありゃーぜってー何か仕掛(しか)けてくるぞ!」


先手(せんて)を打つか!?」


「いえ、ここは相手の出方を見るべきですわ!」



緊張する一同に対し、ついに毒怪蝶は攻撃にでた。なんと、口から大量の毒液を飛ばしてきた。



「なっ!?今度は液体かよっ!」



一同は、弾丸(だんがん)のように飛んでくる毒液を何とか()けた。避けた毒液がぶつかった植物は、一瞬でドロドロに腐敗(ふはい)していった。

それを見た一同は顔が青ざめた。



「や…やべえよあれ……ファストかけてなかったら死んでたぜ!?」


「シンリナー様、あれはバリアで防げそうですか…?」


「…正直、やってみなければわかりませんわ」



シンリナーの自信のない答えに、アルメリアは不安を覚える。



「…でしたら!わたしが皆さんの前に立ちます!それなら、もしバリアを貫通(かんつう)したとしても、私の体で食い止められます」


重い空気の中、意外にもリナリアが切り込んできた。

正直、アルメリアはこれ以上リナリアが傷つく姿を見たくなかった。

しかし、毒怪蝶は今にも毒液を放ってきそうだった。

もう、いちいち迷っている暇などなかった。

アルメリアはこだわりを捨て、最善の策だけを考えるよう、自分に言い聞かせた。



「よし!それでいこう!頼んだぞ、二人共!」


「「了解!!」」



一同はリナリアを先頭に、一列に並んだ。その周囲に、シンリナーの高密度バリアがはられた。

そこを狙うかの如く、ピンポイントで毒液が飛んできた。



「どうか…頼みますわ…!」



シンリナーは目をつぶり祈った。そして毒液はバリアに衝突した。


    ビチャビチャビチャッ!!



なんと、毒液は貫通せず、バリアの表面で弾けた。



「や、やったぞ!毒液はバリアで防げるんだ!」


「よし、そうとわかれば僕とチェンスは前線で総攻撃だ!シンリナー様はバリアで後方支援してくれ!リナリアはシンリナー様を守るんだ!」


「っしゃあいくぜ!」「まかせてくださいまし!」「やります!」


反撃のチャンスを迎えた一同は、アルメリアを司令塔に陣形を組み、ついに攻撃に出た。


次!反撃!

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