【20】ポイズン・ディフェンス・アンデッド
毒怪蝶は、羽の損傷が激しく、飛行能力を失っていた。
アルメリア達は魔物の様子を伺いながら、強化魔法で攻撃に備えていた。
《ファスト!!》 《グロウ!!》
「よし、これで攻撃力と素早さが上がったはずだぜ」
「ほんとだ!足が軽くなった!剣もまるで木の枝を持ってるように軽い!」
「あら、あなたも一応魔法使えたんですのね。てっきり魔力無しの脳筋かと思っておりましたわ」
「あんた俺をバカにしすぎだろ」
「皆さん!敵が動きます!」
毒怪蝶は何やらモゾモゾしながらゆっくりと近づいてきた。
ヌッチャ…クッチャ… カサカサカサカサ…
「うおおきもちわりー!あいつかなり怪しい動きしてやがるぜ!ありゃーぜってー何か仕掛けてくるぞ!」
「先手を打つか!?」
「いえ、ここは相手の出方を見るべきですわ!」
緊張する一同に対し、ついに毒怪蝶は攻撃にでた。なんと、口から大量の毒液を飛ばしてきた。
「なっ!?今度は液体かよっ!」
一同は、弾丸のように飛んでくる毒液を何とか避けた。避けた毒液がぶつかった植物は、一瞬でドロドロに腐敗していった。
それを見た一同は顔が青ざめた。
「や…やべえよあれ……ファストかけてなかったら死んでたぜ!?」
「シンリナー様、あれはバリアで防げそうですか…?」
「…正直、やってみなければわかりませんわ」
シンリナーの自信のない答えに、アルメリアは不安を覚える。
「…でしたら!わたしが皆さんの前に立ちます!それなら、もしバリアを貫通したとしても、私の体で食い止められます」
重い空気の中、意外にもリナリアが切り込んできた。
正直、アルメリアはこれ以上リナリアが傷つく姿を見たくなかった。
しかし、毒怪蝶は今にも毒液を放ってきそうだった。
もう、いちいち迷っている暇などなかった。
アルメリアはこだわりを捨て、最善の策だけを考えるよう、自分に言い聞かせた。
「よし!それでいこう!頼んだぞ、二人共!」
「「了解!!」」
一同はリナリアを先頭に、一列に並んだ。その周囲に、シンリナーの高密度バリアがはられた。
そこを狙うかの如く、ピンポイントで毒液が飛んできた。
「どうか…頼みますわ…!」
シンリナーは目をつぶり祈った。そして毒液はバリアに衝突した。
ビチャビチャビチャッ!!
なんと、毒液は貫通せず、バリアの表面で弾けた。
「や、やったぞ!毒液はバリアで防げるんだ!」
「よし、そうとわかれば僕とチェンスは前線で総攻撃だ!シンリナー様はバリアで後方支援してくれ!リナリアはシンリナー様を守るんだ!」
「っしゃあいくぜ!」「まかせてくださいまし!」「やります!」
反撃のチャンスを迎えた一同は、アルメリアを司令塔に陣形を組み、ついに攻撃に出た。
次!反撃!




