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となりにはアンデッド  作者: 仁ぐうす
エルフの森
12/57

【12】ファイト・アズ・ワン・アンデッド

一致団結

「我が名はアルメリア・アスター!アスター王国の王子なり!」


「アルメリア様…!?」



急な行為(こうい)にきょとんとするリナリアを他所(よそ)に、アルメリアは話を続ける。



「我が王国は他種族(たしゅぞく)(きび)しい!しかし、私が王となった(あかつき)には、すべての心あるものに対し、平等な扱いを(ほどこ)せる国造(くにづく)りをしたいと思っている!その証拠に、今ここにいるアンデッド族の少女とは(たが)いに平等な関係を(きず)いている…つもりである!よ、(よう)するに、今後の活動のためにも、今は協力してほしい!」



慣れない口調のせいか、(くせ)の強い文章になってしまった。



「王子だと!?ケツの青いガキが…偉そうなんだよ!」「夢ばかり語ってんじゃないわよ!」


アルメリアの熱い演説も(むな)しく、ブーイングも激しくなる一方である。



「こうなったら、行動で(しめ)すしかないな!いくぞ、リナリア!」


「一体どうなさるおつもりですか?」


先陣(せんじん)切ってやるんだよ!うおおおーーーっ!!」


(おおせ)せのままに」



アルメリアとリナリアはバリアから飛び出し、魔物の軍勢(ぐんぜい)に飛び掛かっていった。



「あ、あいつらまじか!」「無謀(むぼう)すぎる!!」「あれじゃ長くは持たないわ!」「自殺行為だ!」



エルフ達は驚きのあまり棒立ちになっていた。そこにトドメとばかりにシンリナーの(かつ)が入る。



「あなたたち、あの勇姿(ゆうし)を見てもなお、彼らを信じることができませんか?それでも心優しきエルフ族の民ですか!?」


「精霊様…」



アルメリアとリナリアが傷つきながらも必死に戦う姿を見て、徐々にエルフ達の態度が変わってきた。



「ガキが、かっこつけやがって…!」「私達だって戦えるのよ!」「まったく、勝手な子たちだわ」「今あいつらに死なれたら後味悪いんだよ!」



皆の意見が合致(がっち)したところで、シンリナーが(めい)(くだ)す。


「エルフの民よ!彼らに続き、魔物を()つのです!さあ、ゆきなさい!!」


  「「「「オオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッ!!!」」」」



シンリナーの掛け声に応じ、エルフ達が次々に戦闘に参加してきた。

一方アルメリアはというと、(すで)に魔物の毒に(おか)され、意識朦朧(いしきもうろう)としていた。リナリアも身体のあちこちを食いちぎられ、立つのもやっとの状況だった。

意識朦朧としているアルメリアに、(はち)のような魔物が針を突き出し襲い掛かる。



(あぁ…ここまでか…)



そう思った瞬間、魔物に矢が刺さり、地面に落ちた。矢が飛んできた先を見ると、そこには弓を持ったエルフの男がニコニコ顔で立っていた。



「遅くなったな!加勢(かせい)に来たぞ、王子さん!」



直後、アルメリアの傷が回復し毒も抜けた。



「これは・・・!」


「王子様!私はエルフの魔法部隊と共に後方支援いたしますわ!存分に力をふるってくださいまし!」



それはシンリナーによる回復魔法だった。どうやらリナリアにもかかったらしく、体が元通りになっていた。



             舞台は整った。



   「皆、行くぞおお!!誰も死ぬことなく勝つ!いいな!?」


  「「「「「オォーーーーーーーーーーーーーーーーーッッ!!!!」」」」」



皆の咆哮(ほうこう)と共に、エルフの集落での合戦が始まった。


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