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 普段はジュースを飲むといっていた涼に、愛はこう聞く。


「涼は普段どんなジュースを飲むの?」


「そうですね、オレンジジュースとかグレープジュースとかを飲みますね」


 そんな涼に愛はいった。


「当たり障りのない感じね。炭酸飲料はあまり飲まないといったけど夏でもそうなの?」


「流石に夏はサイダーとかラムネを飲みたくなりますね。あの爽快感が好きなんです」


 正直に答えた涼に、愛はこう返す。


「まあ、好みは人それぞれだしね」


 ちなみに、愛は野菜ジュースを飲んでいた。彼女は栄養バランスにかなり気を使っているようである。


「ですね。炭酸飲料が苦手だって人も居ますし」


「炭酸飲料特有のしゅわっと感が苦手なのかしら」


 そんな愛に、涼はこう返した。


「小耳にはさんだだけですが、恐らくそうだと思います」


「まあ、こういうのは理由も推測しやすいしね」


 愛がそう頷くと、涼は空になったトレイを持ちながらこういう。


「ごちそうさま。これを返却口に返して、ゲームセンターに行きませんか?」


「そうね。せっかくだし遊んでいこう」


 涼の提案に愛がそう頷きながら同意し、二人はゲームセンターへと向かう。


 ゲームセンターは広く、様々なゲームが置かれていた。


「涼、プリントシール機もあるわよ」


「プリントシール機ですか……その呼び方は大人の事情か何かですか?」


 そんな涼に、愛はこう返した。


「こういう言い換えって結構あるからね。いってみたくなっただけよ」


「まあ、確かにありますよね。登録商標に引っかからないよう、いい換えることって」


 涼がそういうと、愛もこう頷く。


「そう、だからたまにいってみたくなるのよね。なんでだかよく分からないけど」


「ともかく、プリントシール機で撮影するのはちょっと複雑な気分です」


 表情からも複雑さが伺える涼に対し、愛は肩を叩いていった。


「お金を別のことに使いたいって子も結構いるわよ。『女の子同士』だからってやる必要はないわ」


「まあ、みんながこういう機械を使う理由は何となくわかります」


 そう返した涼を愛は問いただす。


「それは?」


「写真って思い出になるじゃないですか。そして、それを盛りたいって気持ちもあるんじゃないかと」


 真面目な表情でそう答えた涼に、愛はこういった。


「あなたからそういう感想が出るなんてね。少し意外よ」


「そういう感性は分からなくはないですからね。違う世界だとは思いますが」


 涼は周囲の人間に聞こえてもいいよう、あくまでも世間知らずの女子生徒のように答えるのだった。

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