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 家の上空付近に戻ってきた涼は、エニアックを格納するためにこういう。


「エニアック、格納開始」


「了解、格納庫のゲートと同期開始。格納庫が展開され次第格納へと移行する」


 エニアックの機械音声を聞いた涼は、エニアックを律の家の格納庫へと降下させていく。


「格納庫が開くちょうどのタイミングで降りたから、開いていますね」


 涼はそういってから開いている格納庫を見やり、エニアックをそこに格納させる。


「格納完了しました。ゲートを閉鎖し、ハッチを開きます」


 機械音声がそういうと、涼の後ろが開く。


 そして涼がそこから格納庫の通路に降りると、そこには律が居た。


「どうだったかしら?」


「まあ、大体のコツは掴めた。手足のように動かせるっていうのは便利だね」


 そんな涼に、律は安心したような表情でこう返す。


「そう。それなら他の生徒とも遜色なくやっていけるわね」


「他の生徒、か……みんな女の子なんだし話についていけるかな?」


 不安がる涼に、律は肩を軽く叩いてこういう。


「あなたは料理も掃除もできるんだし、そこは何とかなると思うわよ」


「何とかなればいいんだけどね。服についてはからっきしだし」


 まだ不安を拭えない涼に、律はこういった。


「その辺はテレビとか見てればどうにかなると思うわよ。案外、そういう情報は多いし」

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