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「思わぬ形で実戦テストをすることになったわけですが……」
涼がエニアックの中でそう呟くと、機械音声はこう返す。
「先程の戦闘データにより、前回との脳波データの違いを算出」
「該当データを計算し、白夜律の物ではないと判断」
機械音声がそういうのを聞いて、涼は思わずドキッとする。
「しかし、現在搭乗中の人間は格納庫への立ち入りをしているため許可があったものと推定」
「搭乗者を遺伝子データとも照らし合わせ、白夜律の親戚であると鑑みた上で再登録を行う」
そういうや否や、エニアックのモニターには何かが表示される。
「脳波の同期によるフィッティング、不能。学習によるフィッティングは可能であるため、搭乗者登録に問題なし」




