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服屋に入った涼は店員に話しかける。
「すみません、おすすめの服は何ですか?」
「あなたにおすすめの服、ですね。しばらくお待ちください」
「分かりました」
店員を待つことにした涼へ律は問いかける。
「ところで、涼。スカイアーツの動力源は『リンクシード』なのは知っているわよね?」
「ええ、大勢の前で話ができるくらいには常識ね」
それじゃあ、といわんばかりに律は続ける。
「それには分からないことも多いけど、それを動かすエネルギーについては分かっているの」
「確か、太陽と同じ原理の核融合だっけ?放射線は内部で反応させてるとかでパイロットは被爆しないけど」
涼は模範解答を返すのだが、律は普通に対応した。
「でも、どうやって放射線を遮断しているのかとかは謎なのよね。安全性が担保されていることは確かだけど」
「核分裂に比べれば核融合は制御しやすい、というのは確かだけどね。その辺は全部AI任せだったみたいだから」
そう、涼がいうように『リンクシード』は突然降ってわいた訳でないのだ。
スカイアーツ開発者の折谷明日夢は、基本設計に必要な図面は描いたがそれを実用性あるものにすることができなかったのだ。
できなかったならスカイアーツは存在していないはずだ、と思うかもしれないが現にそれは存在している。
ではどういうことか。そう、彼女はAIを利用してスカイアーツを実用に耐えうる物へと変えようとしたのだ。
つまり人間が設計した物を完成させるためにAIが使われ、結果開発者にも不明なブラックボックスができたのだ。
それでもなおスカイアーツは時代を変える兵器になった、というのだから恐ろしいものである。




