地図
要するにその引き起こされた効果が極端にこちらに少なければ問題ない。
そう考えて告げるとフィルロッテが、
「なるほど。だが、そんな細い状態で効率的に魔力を送り込み指示できるのか。……ある程度離れていても魔力は放出されて形成されるから……可能といえば可能か? こればかりはやってみないことには分からないか……ふむ」
呻きながらぶつぶつと呟いている。
さてどうなるのかと思っていると、フィルロッテが小さく頷いた。
「その魔力を通さないであろう金属、それが取れる場所はしっている。これから場所を教えるから、そこに行く準備をしよう。取りに行くのは明日以降になるが……構わないか?」
「場所はここから遠いのですか?」
「一週間以上かかるのぅ」
「ここから空間をつなげるので場所さえわかれば、瞬時に移動ができますが」
「……」
そこで俺が提案すると変なものを見るかのようにフィルロッテが俺を見た。
そして深々とため息をついて、
「やはり異世界人は頭がおかしい“変態”じゃな。まさかそんな力が使えるとは。場所は……そうじゃな、セバスチャン」
と、そこでフィルロッテがセバスチャンを呼んだ。
すると、天井から透けるように、にゅるりと顔を出してフィルロッテの目の前にやってきた。
それから古いもので良いからこの世界の地図はないか、と聞くと、
「確か倉庫の奥の方に入っていたような気がしますから、探してきます」
と答えてどこかに行ってしまった。
まだしばらく見つけてくるのに時間がかかりそうだ。
そう俺が思っているとミネルヴァが真剣な表情で、
「ルナ、私の分のワッフル追加で」
「は、はい……運動するから私も一個追加しようかな」
といった話をして、ワッフルがいくつか追加されてしまうことが決定したのだった。
それから大量のワッフルをフィルロッテが全て食べ終わったころ、ふわふわとセバスチャンが窓からそこを通りぬけるように入ってくる。
こんな昼間から幽霊がうろうろしているのも何となく変な感じがするが、気にしたら駄目だろう。
そう俺は自分に言い聞かせているとそこで、
「古い地図ですが紙製のものですね。これでよろしいですか?」
そう言って机の上に開いたのは、この世界の地図だった。
正確には俺達のいる都市のある大陸が描かれたものであるらしい。そこでフィルロッテが机にしがみつくようにしてどこかを指さそうとしていた。
だが、フィルロッテの身長では届かないらしい。
そこでルナが手を上げて、
「では地図が大きいので、私とユキで言った場所を指さしますから、行ってください。ユキ、いいですか?」
「そうですね、立っている場所だと丁度いいかな。女神様にさせるのもあれだし」
そういうとミネルヴァが気にしなくてもいいわよ~、と言っていた。
けれどそういうわけにはいかなかったらしく、結局、ルナとユキにお願いすることに。
そして、フィルロッテが俺達の町と、その必要な鉱石のある場所を言う、
ルナとユキがその場所を指さす。
こことそを繋げばいいのかと俺は思いながら、ルナに、ルナの実家の場所やユキの実家の場所を聞く。
ルナは戸惑ったようにそこを指さし、ユキも自分の故郷を指さした。
あのあたりなのかといった場所の確認をしておいて俺は、
「さて、これから、まずは鉱石を探しに行こうか!」
そう言って、空間を繋げるよう念じたのだった。
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