そこまで行ってしまうと
こうして俺達は図書館に向かうことに。
“幽霊屋敷”からそれほど離れていなかった。
徒歩十分以内にある場所とは思わなかったと俺は思う。
しかも近くには公園のようなものもあって、心地よい。
そのうちここに遊びに来てもいいかもしれない。
その近くには映画館のようなものがあるらしい。
そんな宣伝の看板を見ながら、俺達は進とレンガ造りの三階建ての大きな建物に辿り着く。
そこが図書館であるらしい。
中に入るとすぐそばにある入り口の白いカウンターで料金を払い俺たちは中に入る。
ルナがやけにキラキラした目で回りを見ていたので、
「ルナは好きな本を見てきていいよ」
「で、でも……」
「できれば美味しい料理を一品追加で」
「! 料理本も見てきます」
とのことで、ルナは探しに行った。
こうして俺は、ミネルヴァとユキと一緒に作れそうな物を探すことに。
だが一体この図書館のどこにその本はあるのだろうか?
とりあえず案内板を参考に武器関連の本のある棚に向かう。
そこには様々な武器関係の本があったが、
「折角だから装備も整えたいよな。今日はガイドブックも持ってきたし……この周辺に詳しいユキがいるから、話を聞いてそれから必要な素材を探しても良いか」
と俺は考えていたのだがそこでユキが、
「ここ周辺にある素材だけで作ろうとするのはきついです。全ての素材が魔力から存在しているとはいえ、性質が違いますからね」
「そうなのか……原子……星……核融合……いやいや、まさか……エネルギー……それの応用で創造……いやまさか」
そこで俺はある事に気づき、そして考えるのはやめた。
何となくとてつもない事が出来てしまう気がしたがさすがにそれは……空間支配とはいえ、うん、と俺は心の中で乾いた笑い声を上げながらちらりとミネルヴァの方を見た。と、
「どうしたのかしら?」
「いえ、何でもないです」
「心を読んでいいかしら」
「……いえ、やめてください」
「でも今の発言の断片は気になるのよね。やっぱり異界の知識や概念は参考にしたいもの。駄目かしら」
「俺の妄想のような物なのでそちらは後でに」
「そう」
それ以上ミネルヴァは俺に何も言わなかったので安堵する。
そこまで行ってしまうとなんだか“怖い”気がするのだ。
とりあえずは現状でこの世界にあるものを中心に使って作っていこうと決める。
ただ今後の予定も考えてどんな武器があるといいのかのめどはつけておいた方がいいだろうといった話になった。
それから俺たちはようやくナイフについて調べていくが……。
「ここに載っているのは合金が多いな」
俺がそれらを見ながら呟く。
昨日手に入れた鉱石は、“ノラネ鉱石”。
これだけでは魔力属性がど~のこ~ので、微量に含まれる別の鉱石の影響ガー、しかし純度が高ければ―、などといった細かな説明が書いてある。
一言でまとめると、“ノラネ鉱石”に入っている不純物を取り除くのが大変といった話や、加工や別の効果のために合金にするのが主流であるらしい。だが、
「“ノラネ鉱石”の品質が良いものであると強力な魔法を付加させる効果が発現する?」
「そうじゃの。だがこの純度の高い“ノラネ鉱石”をまず手に入れる事から始めないといけないから難しいのじゃ」
そこで、一人の幼女がこちらに来て、俺の本を覗きながらそう言って次に、
「女神様、お久しぶりなのじゃ」
「あら、フィルロッテちゃん、お久しぶり」
そう、ミネルヴァが幼女の名前を呼んだのだった。
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