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ふたりめのはーれむよういん

 ユキが俺の家に住まわせてくださいと言ってきた。

 だが、いくつかの点で気がかりな部分がある。つまり、


「ん~、部屋は余っているからいいが、“幽霊屋敷”だぞ? いいのか?」

「……」


 ユキが一瞬黙った。

 実際にこの世界の人間はあの屋敷にやってくると、数日たたずに悲鳴を上げて出ていくらしい。

 俺はそこまではならないし、ルナも一応は大丈夫なようだ。


 だがこのユキの場合はどうだろう? そう思って俺は聞くと、


「……大丈夫です。幽霊の一匹や二匹現れたなら成仏させてやります!」

「いや、させなくていい。結構親切だし」

「え?」

「え?」


 そこで会話は止まった。

 どうやら行きと俺との間には大きな認識の差があるらしい。

 そう俺が思ってお断りしようとするとユキが、


「分かりました。いないものとして扱う方法もありますし、幽霊に仲間だと思わせる方法だって、多分ありますし」

「そ、そうか。それで、住んでいる家の家賃はもったいなかったりしないか?」

「その点は大丈夫です。何しろ今は色々のお家に入り込んで家族のふりしていますから!」

「……わかった。空いているから家に住むといい」

「わーい。自分の部屋~」


 とよろこんでいるのを聞きながら俺は、なんという生活をしているんだと思った。

 そこでミネルヴァが俺の肩をたたく。

 そういえば勝手に決めてしまったと思いながら、


「その、ごめん、勝手に決めてしまった」

「別にいいわ。これでハーレム要員二人目が手に入ったわね!」


 どや顔でミネルヴァに言われ、ではハーレム要員の一人目は誰なのか? とは怖くて聞けなかった。

 だってルナがこっちをじーっと見ているから。

 女の子の前で『お前はハーレム要員だ!』などと言えるわけもないし、言っている主人公などこの方見た事がない。


 なのにこの女神ミネルヴァはなぜ聞いたと俺が思って、とりあえず仕返しとして、


「……ミネルヴァもハーレム要員に入るので三人です」

「面白いわ、それでいきましょう」


 などとミネルヴァは言い出した。

 さすが女神の余裕だと俺は思っているとそこでユキが、


「私もハーレム要員になるのですか?」

「ミネルヴァが冗談で言っているだけだから」

「でもまあ、寄生するのでハーレム要員といえば要員?」

「いえ、そういう扱いをするわけではないので真剣に考えないで欲しいです」


 そう俺は返して、異様な脱力感を覚えながら、もっとこう……上手く言えないけれど“モテる”形にしてほしいと思う。

 それから、目的の鉱石を彫り上げようと思ったがスコップをもって来なかったため、


「空間を繋ぐか。自宅と」


 といった話になり空間を繋いで、セバスチャンを呼ぶ。

 ユキが空間を繋いだことと幽霊に驚いて、折角なので新しい住人として紹介する。

 セバスチャンはすぐに快く頷いて、それからスコップを持ってきてくれた。


 また、机の上に突然果実が出てきて驚いたといった話を聞いたりしつつ、俺は借りたスコップで鉱石を掘り進める。そして、


「よし、結構大きな塊が……これは家の外に転送だな。安全性を確かめて、転送」


 幽霊などがいないのを確認し、俺は自分の特殊能力チートを使ったのだった。

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