この世界の魔法全てが
どうやら俺は、“天球図書館”という世界の構成するそのものから? 魔法を引っ張り出したらしい。
だがそれを考えると、
「この世界の魔法全てが、理論上俺は使えるといったことに?」
「そうなるわね。あとはやり方によっては欲しい魔法を瞬時に生成することも可能かもしれない」
そうミネルヴァが答えた瞬間、ユキの猫耳がピクリと反応した。
何か意味があるのだろうかと思ってみてみるも特に変化はない。
そこでミネルヴァがさらに、
「これはすごい事だわ。だって私の想定しない魔法を生み出す可能性があるのですもの。これは予想外だわ」
「でも日常生活やそういうものもほぼ同じなので、そこまで危険なものは呼び出さないような」
「そうね。一応はそういった、人間性も考慮して読んだけれど……思いの外、この世界にジングウジの影響は強いのかしら」
「え、えっと、強いとどうなるのでしょう」
そう俺が聞くとミネルヴァが少し考えて、にこりと笑った。
「いざとなったらジングウジに責任取ってもらうしいいわよ」
「え? せ、責任て」
「そうね、“肉体的”な意味で、かしら」
楽しそうに笑うミネルヴァ。
ルナは微妙に涙目になって震えているのは、やはり俺と同じものを想像しているのだろうか。
だから、それを聞いて俺は血の気が引くような気持になって、
「それは、どこかの戦隊もののように改造されてしまうと?」
「うーん、もう少しエロい方の意味で考えてね」
「……冗談?」
「冗談です」
どうやら冗談であったらしい。
全く面白くなかったが。
そう思っているとそこでユキが、
「本物の女神様なんて……それに、新しい魔法が……」
「あ、そういえば助けたんだった。だが、どうして魔族につかまったんだ?」
とりあえず俺は聞いてみた。
すると、ユキが遠い目をして、
「ちょっと食料の調達に森に入ったら偶然、魔族が何かを設置しているのを目撃しまして。慌てて逃げようとしたら捕まって、それで先ほどのように。……助けて頂きありがとうございました」
ユキがそう言ってお辞儀をする。
それに俺はたまたま遭遇したから、と答えようとして、
「……装置?」
「はい。でも今見た所、消えていますね。先ほどの攻撃で焼失したのではないでしょうか」
「……いつの間に」
どうやら魔族と魔法だけではなく、何かをしようとしていた装置すらも消し飛ばしてしまったらしい。
俺の想定を越える事態。
とはいえ魔族も倒したことだし、
「とりあえず必要なものだけ取って家に帰ろう。なんだかいろいろありすぎて俺もつかれた」
「そういえばどうしてこちらに?」
ユキが不思議そうに聞いてきたので、
「鉱石が採れるからここに来ただけだ。まさかこんな目に合うとは思わなかった」
「そうしてそれがあると分かったのですか?」
「魔法で」
そう答えるとユキは沈黙する。
でもこれは俺の特殊能力によるものなのでそこは微妙に違うかもしれない。
そう俺が思っているとユキが俺の手を握り、
「しばらく、私も一緒に住まわせてください」
などと言い出したのだった。
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