考えを変える
どうやら俺の能力は“概念”に近いらしい。
とりあえず、“鑑定スキル”……といってもこの世界のものと同じではなく、俺が使いやすいようになっているものが現れたという感じだ。
これが“空間支配”の特殊能力によって引き起こされたものであるらしいけれど、
「もしかして、どう使うか、ではなくて、何かをしたいからどうすればいいのか? といって考えて、特殊能力を使った方がいいのか?」
「確かにそういった方法もあるわね。なるほど~」
ミネルヴァがうなづいているが、実際に必要に応じた形で、特殊能力の使い方を変更していってもいいかもしれない。
この“空間支配”という特殊能力はふわっとしていた能力で、おそらくは大抵の事が出来るけれど、それをどう扱えばいいのか分からなかった。
だが例えばこれを……大豆に例えると、この大豆をそうしようといったものよりは、豆乳が飲みたいから作るか、豆腐が作りたいから作るか、といったように欲しいものに合わせて加工する。
それと同じように、何か目的を置いて、現在のこの俺が持っている特殊能力をどうしようかと考えるのは中々良さそうだ。
新しい使い方を考えた俺はさらに、
「“鑑定スキル”は便利だけれど、欲しいものが見つけられないのは面倒だ。そういえば、“探索”の魔法も使えたな。これと“鑑定スキル”を組み合わせて、欲しいものがどこにあるのかを表示できないか? できればスマホあたりに出せたほうがいいか。何かの魔道具を使っているように見えるから、逆にこの世界に溶け込めるか?」
俺が真剣に考えているとそこでルナが、
「なんだかすごい話になっているような気が……特殊能力だからできるとはいえ、そこまでの工程に幾つの“魔法”の過程がひつようか……私も魔道具関係を駆使して再現してみようかな……ぶつぶつ」
などと、ルナが真剣に考え始めたのはいいとして。
早速、“ノラネ鉱石”があるのかどうか、特殊能力で再現できるのかに挑戦する。
周りに人がいないが、この世界に馴染むように行動したほうがいいだろうと俺は考えた。
そして念じて能力が使えるかどうかを試してみる。
スマホの画面が小さくブレて、白く白濁したかと思うと、以前購入したガイドブックのような地図がそのスマホの画面に現れる。
しかもここから何百メートルといった表示が……。
「森の中まで探しに行くのは大変そうだよな。見通しも悪いし」
「で、ですが、そういった場所の方が人目につかないので、良いものがあるのでは?」
ルナが提案する。
たしかにその“ノラネ鉱石”が取れるといわれている洞窟の周辺には、表示がかなり少ない。
そのどこにありますよ表示を見ながら俺は、
「この鉱石の質や量、といったものも表示できるか? “鑑定スキル”の要領で……出たな」
そこでいくつもの表示が数字で表れる。
どうやら100%が最高値であるらしい。
一番近くのものだと、25%の品質であるそうだが……そこで。
「すごく高品質で重量のあるものが……ここから数百メートル森に入った所にあるな」
そう俺は気づいたのだった。
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