ではお借りします
早速作ったパスタはとても美味しいものだった。
程よい酸味と甘みが口に広がる、そんなパスタだ。
またスープも鶏肉の出汁がきいていて、程よい塩味が……しかも香草の香りもとてもいい。
「美味しい、これから毎日食べたいくらいだ」
そう俺が言うとルナはいつにもまして嬉しそうに、
「ではこれから毎日作りますね。うん、明日のお弁当も作ってしまおう」
ルナが機嫌よさげにそう言って、食べる。
とても幸せそうだ。
ミネルヴァもこの料理が気に入ったらしい。
そしてユキはというと。
「もぐもぐぱくぱく、ごくごく、もぐもぐ」
夢中になって食べていた。
それこそ話しかけるのを躊躇してしまうくらいに。
なのでユキは放っておくとして、
「この屋敷に何があるのかを見て、幽霊の執事のセバスチャンに、借りていいかを聞いてみたほうがいいかもしれない」
「今私を呼びましたか~」
そこで床の下から白い幽霊が姿を現した。
セバスチャンである。
名前を呼ぶとやってくるのだろうか? と俺は思った。
だがそれは言わずに武器等を貸してほしいというとそこで、
「ええ、かまいませんよ。大事に手入れをしていました武器がようやく日の目に……」
と、感慨深げに言われて俺はそれ以上何も言えなかった。
確かに今までの話を総合すると普通の会話ができたのは、俺たちくらいであるようだ。
そう俺が思っているとそこでルナが、
「私はできれば杖があると嬉しいのですが。あ、魔導書でもいいです。どちらもかさばるので、簡易的な杖しか今回は持ってきていなくて」
「ええ、杖ですか。確か何種類ものかわいらしい杖があったはず」
「かわいい、ですか?」
ルナが不思議そうに聞き返したが、それに答えたのはミネルヴァだった。
「この屋敷の主の子の趣味よ。ああ見えて可愛いものも大好きだから」
「そ、そうなんですか。ではお借りします」
ルナそう答える。
けれど今の話を聞いていると結構いろいろな武器はありそうだが、
「俺、武器は触ったことがないです。木の棒とかぐらいで……」
「じゃあ、こん棒なんていいんじゃない? ジングウジは」
「……でもどうせなら剣の方が、何かを削ったりするにも使えそうですから、短剣かな」
「こん棒も意外に使えそうな気もするけれど、ジングウジがそう言うならそれでいいわね。そうなると私はどれにしようかな。弓なんていいかしら」
そう女神さまが武器を語り始める。
そうしているうちに楽しい食事は終了したのだった。
ユキはまた食事に来たいですと言って去っていった。
また何かあったら聞くとしよう、食事付きでと俺たちは決める。
ここの事情にはまだ詳しくないのだから。
「そして武器庫には案内してもらったが、これはすごい」
所狭しと並べられた武器の数々。
銃やら何やらまできれいにそろえられて並べられている。
それもすべて新品同様だ。
「これ、借りて行っていいんですか?」
「どうぞ。磨くだけで飾るだけというのも、宝の持ち腐れですからね」
そう、ここの屋敷の幽霊のセバスチャンは俺に言ったのだった。
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