小さく声を上げたのだった
こうしてこの世界では希少だが味に関しては人による“お化けの実”を手に入れた俺達。
それからミネルヴァやルナの部屋を決めてそこに滞在することに。
ルナは洋服などは、逃げだすときに幾らか持ってきたらしい。
そしてミネルヴァはというと、
「魔法の力ですべて解決よ」
「そうですか、となると俺だけが着替えを持っていないことになりますね」
「特殊能力を使えばいいんじゃないかしら」
「……人のものを盗るのはちょっと。それに、この世界の服装がよく分からないというか、今の俺の服とは違いますよね」
「そうね、もっとファンタジーっぽいかしら」
ミネルヴァの言葉は微妙に違和感はあるもの、俺たちの世界ではその通りだったので頷く。
そこでルナが、
「あ、あの……よろしければジングウジの服を私が選びたいのですが」
「え? いいのか? 助かる。服ってどんなのがいいのかそこまでこだわりはないから……」
「こだわりましょう」
「え? いや、普通にそこそこの……」
「私が予算内で最高のコーディネートをいします」
「あ、はい、よろしく……」
どこかで何かのスイッチが入ってしまったように勧めてくるルナに俺は断り切れず頷いた。
そこでミネルヴァが楽しそうに、
「ねえねえ、ジングウジ」
「何でしょう」
「女の子の好感度が表示されるような設定つけちゃう?」
「……そういった恋愛趣味シミュレーションゲームは今回はなしの方向で」
俺はそう返した。
二次元であったらそういったものが見えるのを他人ごとのように楽しめるが、こうやって実際に顔を見合わせながらそれを見るのは……なんというかドキドキしっぱなしで困る。
スローライフどころではない。
するとミネルヴァは、
「あら? ハーレムは作らないの?」
「……俺の求めているハーレムと少し違う気が」
「そう? う~ん、でもあまり沢山要素があるとどう楽しめばいいのか考えるのも大変だし、まずはそれで行きましょうか」
「お願いします」
というわけで俺は、普通のハーレムを目指すべく頑張ることにして、これから町に買い出しに行くことになったのだった。
まず町に出るといっても周辺にどんなものがあるかを知らないといけない。
とりあえずスマホにこの周辺の地図を浮かび上がらせてみて、服を身に行くことになった。
まずは俺の服をルナに選んでもらったが、
「こ、これは派手すぎないか? 全身金色だぞ?」
「輝いていて素敵だと思います」
「ミネルヴァ、お手伝いをお願いします」
ルナが、そんな~、といっていたが、これはない。
俺はもっとこの世界の人間のような溶け込む服が欲しいのだ。
そしてお金に余裕があったら防具や剣なども欲しい。
そう俺が思っているとそこでミネルヴァが、
「じゃあルナの選んだ服の色違いで、これとかどう?」
「黒と白。うん、いい感じです。確かに服の形は良いみたいだ。ルナ、ミネルヴァ、ありがとう」
そういって俺はそれを買うことにした。
これで俺はこの世界のモブの様になれたはず。
ルナは不満そうだが。
そう思っているとミネルヴァに、
「じゃあ私達がジングウジの服を選んだから、私たちの服も選んでね」
「……え?」
俺は小さく声を上げたのだった。
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