そうだ、ギルドへ行こう!
やってきたギルドは、木組みの家に見えた。
といっても四階建ての結構大きな建物だ。
とはいえ、この一帯は繁華街であるらしく、どこもそれぐらいの高さがある。
「ここがギルド。さあ、登録しましょう」
「ミネルヴァ、そ入れで俺はどうすればいいんだ?」
「そうね……とりあえず一枚ずつ紙をもらってきて、それから名前を書いてもらえばあとは私が細工するわ」
ミネルヴァがあっさり言い切ったが、俺としては、
「俺、この世界の人間の名前が書けないのですが」
「かけるわよ。読み書き両方翻訳出力機能を付けておいたし」
「……ありがとうございます」
そのあたりの設定? はやってもらえたらしい。
だが翻訳機能というと、まるで自分が“ロボット”か何かになったような気がして便利な反面なんとなく嫌だなと、ぜいたくな気持ちになった。
とはいえ方針は決まったので、まずはギルド内に入る。
現在の状況では、この初心者がと絡んでくる冒険者はいなそうだ。
……そもそも物語の中では、そういった冒険者はいるが現実にこの世界に存在するかは不明だ。
二次元と三次元を一緒にしてはいけない。
そう思いながら、一階の初心者受付に並ぶ。
お昼時を少し過ぎたとはいえ、結構混んでいるようだった。
ただ紙を渡すのと、その紙を受け取り別の紙をもらって受けの買いに行く人が並んでいて、しかも一つしか窓口がないから若干混んでいるように見えるだけかもしれなかった。
そして俺たちの番が来て紙をもらい、備え付けの書き込みスペースまでやってきて、
「ジングウジタロウ……よくわからない文字が書かれたが、読める、読めるぞ!」
「これが女神様の加護です。凄いでしょう~」
ミネルヴァがドヤ顔だ。
だがそこでルナが眉を寄せて、
「どうしましょう、私の名前は名前自体で、どこの誰か分かるようになってしまっています」
「公爵令嬢だから仕方がないわね。適当にルナ以外の名前は考えなさい。それでも通るから」
とのことでルナは、名前を考えるのに数分を要すことになった。
そしてそれらを書いた後ミネルヴァが、
「まずは認識疎外の結界を使って、紙が貰えるかしら」
というわけで紙を渡すと何やら文字を書き込んで、
「これで大丈夫なはずよ。行きましょう」
結構簡単にできてしまった。
こんなで大丈夫なのかと俺が不安に思っていつつも並んで紙を渡す。
何の問題もなかった。
上の階で、魔力などのデータを測定してくださいと紙を渡される。
見ているとミネルヴァとルナもそうだった。
こんなに簡単でいいのか、それともこれが女神パワーなのか。
ただここまで上手く進んでいくと、
「スローライフの道は結構近そうなのかな」
「そうよ、この私が全力サポートしているわけだし」
「お金……」
「女神様にもミスはあるわ。さあ、上の階へ行って測定してきましょう。そうすればギルドカードが手に入って仕事だって家だって借りれるわよ」
そうミネルヴァが楽しそうに言っていて、今のところはそこまで大変な事態になっていないなと俺は思ったのだった。
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