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謎の猫耳

 どうやらこの世界では魔王が復活しているらしい。

 そうなってくると、


「俺、魔王を倒しに行ったりしなくていいんですか?」

「すごく強いうちの勇者様達が頑張ってくれるはずよ。ちなみに男同士で仲良くなるを選択すると、ついていくことになって別の物語が始まるけれど……」

「スローライフ、いいですよね!」


 俺は即座にそう答えた。

 やはり経験もないので戦闘はしたくない。

 そう俺が思っているとそこでルナがミネルヴァに、


「ま、待ってください。魔王が復活していたって大ごとじゃないですか!」

「うーん、でもそれを頑張ってもらうのが勇者の子たちだし、まだまだここは遠いから影響はないと思うわ」

「で、でもなんで魔王なんて……」

「世界を作る時の構造上の“欠陥”のようなものかしら。ちなみに魔王が世界を支配して人間が死滅すると、そちらの魔族の方が人間と入れ替わってまた別の魔王が生まれる仕組みになっているの。正確には属性反転が関わってくるのだけれど……というわけで頑張ってもらいましょう」


 とのことだった。

 ミネルヴァにとってはこの世界のシステム? のようなものであるらしい。

 だがそれは勇者たちがすることであってあれがするのは別のことのようだ。

 

 それにルナは、顔を真っ青にさせつつ、それって婚約破棄とかしている場合じゃないんじゃとブツブツつぶやいていた。

 やがてある店の前にやってきて、


「今日はここでお鍋を食べようと思うの。四人前からだけれどいいわよね。そんなに高くないし」


 ミネルヴァの話を聞きながら俺は、


「何の鍋なのですか?」

「白身魚よ~。この近くの海でとれる魚で“白マグロ”という魚があるのよ」


 ミネルヴァが嬉しそうに話しているがそれを聞いていた俺は、マグロが白身魚になったようなものなのか? と思ったのだった。








 こうしてお店で四人掛けの席に座り、お昼から鍋を食べることに。

 俺と向かいあうようにして、ミネルヴァとルナが座っている。

 女の子に隣に座れと言えない俺は、普通だと思う。


 そしてぐつぐつと煮立っている鍋に白身魚と、野菜が幾つも入っている。

 ニンジンのようなものや白菜のようなものなど、俺にとっても見覚えのあるようなものばかりでよかったと思う。

 そして小皿に取りながら、その魚を食べていると、


「こ、これは、生臭みが全然ない。やわらかい魚を一口噛み締めれば、ジワリとうまみがあふれ出し口いっぱいに広がる……うまい」

「でしょう。ここの地域のお魚はおいしいですよね」

「そうなのか? それは知らなかった。俺はここに来るのが初めてだから」

「他に“バラサバ”とか美味しいものがありますよ。お魚が美味しいのは良いですね」

「そうだな……所で一つ聞きたいんだが」

「? なんでしょう?」


 そこで俺は自分の隣にいつの間にか座って俺たちの鍋を食べていた猫耳少女に、


「誰だお前」

「! な、なんで、私の特殊能力チートが効いていないのですか!?」


 当たり前のように鍋をよそって食べていた謎の猫耳少女は、そう言ったのだった。 


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