女神さまが現れました
突如何もない空間から現れた美少女。
頭の左右にあるサイドテールが可愛い。
しかも服も何というか、レースがふんだんにあしらわれたコスプレっぽい感じなのも含めて、今まで見たことが無いくらいの美少女だった。
だが、こんな異世界に連れてこられたとたんに現れるのは、敵か味方くらいのものである。
……ものだよな?
俺と関係のある人だよね?
チュートリアルが現れなかった時の羞恥心を思い出しながら俺は、目の前の笑う美少女に、
「ど、どちら様でしょうか?」
「この世界に貴方を呼んだ女神さまです」
そう答える。
つまり俺の関係者であったらしい。
よかったと俺は思いながら、ふと不安がよぎる。
そう、俺を“呼んだ”といったのだ。
それは勇者を召喚するとかそういったようなものではないのだろうか?
だから不安を覚えながら俺は、
「な、何のためにでしょうか。まさか世界を救ってくれとか……」
「ないない。漫画家ゲームかラノベの読みすぎだよ~」
あはは、と朗らかに笑いながら自称女神が笑った。それを見て俺は、
(この女神、事情通の匂いがする)
そう心の中で思った。すると目の前の女神様がにたりと笑い、
「気づいてしまったようね」
「な! 心を読んだだと!」
「女神様なのでこの程度余裕です(ドヤァ」
自慢げな女神様。
これはこれで可愛い気もするけれど、
「それでどうして俺を呼んだのですか? 俺、用がないならかえって新作のラノベを読みたいのですが」
そう返したのだった。
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