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うさ耳が生えちゃいますね

 こうして薄幸な美少女が一緒に来ることになった。

 ただ今更ながら俺は気づく。


「逃げてきたなら、変装はした方がいいのか? それとこの近くの町にはいかない方がいいのか?」

「あ、近くの町にはいっても大丈夫です。逃げるために幾つもの、転送陣をくぐって、途中追ってこれないように魔法で攪乱したり色々したから」

「そうなのか。もしかして……襲われて撃退していたというから魔法なんかは結構得意なのか?」

「はい! 普通の魔法であれば! こう見えても公爵令嬢ですから!」


 そういってドヤ顔になった少女だが、俺はここでどうやらえらい貴族のお姫様らしい? と気づいた。

 そんな子だったとはと俺が思っているとそこで、


「あ、えっと、そういえば自己紹介がまだでしたね。私の名前は、ル……」

「ルナ・バイオレット、公爵令嬢。ただし現在、その地位の剥奪がなされかけているかも~。美人だけれど色々と抜けているのでミスが多く、誤解されやすい性格~。根は良い子だから問題なし」

「……女神様は、本当に女神様なのですね」

「そうよ。ただ今の情報は、検索を行ったけれどね」

「けんさく? よく分かりませんが、そうなのですか」

「そうそう」


 頷く女神様だが、この公爵令嬢のルナは検索がよく分からないらしい。

 この世界では珍しい概念なのかもしれない。

 そう思っているとそこでルナが、


「私も幾らか薬草を摘んでいきますね」

「あ、そこにあるのは、毒草よ」


 女神様が指摘してルナが焦ったように、


「え、ええ! で、でもこれ……」

「うーん、よく似ているけれど区別しないと。ほら、後ろの方の葉が白いから……」

「あ、本当だ。触ったらうさ耳が生えちゃいますね」


 ルナが一人頷くのを見ながら、うさ耳が生える毒草があるのかと俺は知ったのだった。


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